ソニーら、エッジAIで物流倉庫の荷物積み下ろしの作業効率を向上

ソニーセミコンダクタソリューションズ、Hacobu、レスターエレクトロニクスの3社は2023年11月27日、エッジAI技術を活用し物流倉庫の荷物積み降ろし場(バース)における作業効率向上を実現するサービス「AITRIOS|Packaged Solution for バース自動受付/利用実績データ化with MOVO Berth」を開発し、11月より提供を開始したと発表した。

2024年の働き方改革関連法の改正を前に、物流業界における生産性の向上は喫緊の課題となっている。このサービスは、運送トラックによる荷物積み降ろし場の利用実績の取得や作業時間の計測を自動化することにより、ドライバーの不要な待ち時間および倉庫内従業員の作業時間の短縮に寄与するという。

サービスイメージ

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同サービスでは、AI機能を搭載したエッジデバイスをバースに設置し、運送トラック車両のナンバープレートを検知・認識することで、入退出情報を受付・記録する。それをHacobuの提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」上のUI画面に作業開始および終了の実績データとして自動反映する。これにより、従来は管理困難だった荷物の積み降ろし時間の実績データを取得できるうえ、手入力による申告で起こりがちな入力忘れや間違いを防ぐことができるという。また、取得データを分析することにより、ドライバーの不要な待ち時間や作業時間の短縮に貢献することができるとしている。

ソニーセミコンダクターソリューションズは同サービスに対し、AI処理機能を有するセンサー「IMX500」を搭載したエッジデバイスの提供と、その管理とアプリケーンションの開発・運用を行うエッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIO」、およびそのデバイス上で動作するエッジAIモデル 「AI Service」を提供している。これらとMOVO Berth、レスターが開発したトラックのナンバープレート検知・認識結果と予約情報との照合判定を行うアプリケーションを組み合わせシステム統合することで、サービスを実現しているという。

3社は、三井倉庫サプライチェーンソリューションからの課題提起を受け、要件定義から取り組んだ。同社の千葉拠点における実証実験を経て、11月より同拠点で正式にサービスを導入した。同社によれば、マニュアル管理工数の削減により年間約3百万円程度のコスト削減が可能としている。

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