千葉県柏の葉で走行中給電レーンの実証開始、ワイヤレス送電コイルを道路に埋設

東京大学大学院新領域創成科学研究科 藤本・清水研究室と三井不動産は2023年7月3日、走行中給電用コイルを埋設した走行レーンを民間で初めて新設し、フィールド検証実験を開始したと発表した。

本実証は、千葉県の柏の葉スマートシティ(柏市)にある、首都圏最大級の屋外ロボット開発検証拠点「KOIL MOBILITY FIELD」で行われる。今回のフィールド実証開始により、東京大学と三井不動産は、日本初の電気自動車(EV)への走行中ワイヤレス給電の公道での実証実験により近づくことになるとしている。

KOIL MOBILITY FIELD(左)と、送電コイルの埋設の様子

KOIL MOBILITY FIELD(左)と、送電コイルの埋設の様子

また、走行中給電システムを開発研究する企業、大学等は、東京大学と共同研究パートナーとなり、かつKOIL MOBILITY FIELDの会員になることで本レーンを利用できるようになるという。

これまで東京大学と三井不動産はKOIL MOBILITY FIELDを活用して、走行中給電の早期実用化を目指した共同研究を進めてきた。これをさらに加速させるため、走行中給電用の走行レーンを新設(下図表)。道路工事や路面温度等の環境条件に対応できるSWCC社製の送電コイルを道路に埋設し、より社会実装に近いものとした。

従来の走行レーン(左)と、今回新設した走行レーン

従来の走行レーン(左)と、今回新設した走行レーン

今回埋設した送電コイルは、60秒間の充電で約6km走行できる試算となっている。社会実装に際しては、信号待ちをする交差点停止ライン30m付近に送電コイルを埋設することがより効果的であるという。

6km走行する間に60秒間の充電が可能なインフラ整備や街づくりを進めることができれば、駐車して特定の充電設備を使うことなく断続的に充電しながら、バッテリーの正味消費電力をゼロにでき、小型なバッテリーだけで連続走行が可能になる。

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