SPECIAL TOPIC5G×コンテナ基盤×アプリをエッジで自律運用ーRed Hat OpenShift 4

5G時代のネットワークをインフラ視点で見たとき、4G/LTE時代と比べて大きく異なってくる点が「クラウドネイティブ」の発想である。各地にあるエッジ・コアネットワーク機能などが汎用サーバー上で、コンテナやマイクロサービス、キャリアグレードな自律運用を実現するオペレータフレームワークなどのテクノロジーを活用して低コストで運用されるようになる。

キャリア各社の頭を悩ませているのが、モバイルエッジコンピューティングの実装方法と展開方法だろう。ユーザーが5G時代に期待するのは、5Gネットワークインフラを介して URLLC、eMBBのユースケースを柔軟に実現することだ。そのうえではクラウドネットワークへの帯域幅を節約すると同時に超低遅延も実現するため、エンドユーザーやミドルB(B2B2Xの真ん中のB)事業者が開発したアプリケーションをクラウド上だけではなく、基地局あるいはその付近にもコンピューティングリソースを配置する必要がある。これがエッジコンピューティングの考え方だ。

ところが、現状のキャリアネットワークは、各拠点に分散するエッジを効率的に管理する仕組みができていない。レッドハット チーフアーキテクトの杉山秀次氏は「既存の運用モデルには、エンドユーザーもしくはミドルB事業者へ、必要とする機能が備えられたエッジプラットフォームをジャストインタイムで展開できないという課題があります」と指摘する。

レッドハット チーフアーキテクト 杉山秀次氏

こうした課題を解決するのがレッドハットの提供するプラットフォーム「Red Hat OpenShift 4」や「Red Hat OpenShift Kubernetes Engine」である。結論から述べると、各拠点に分散配置されているエッジプラットフォームを自律運用することが可能になる。

通信インフラを構成するRAN(Radio Access Network)機能やUPF(User Plane Function)機能に加えて、エンドユーザーやミドルB事業者が開発したコンテナアプリも、エンドポイントスライスを介することで企業毎にプロジェクト分離して柔軟にエッジへCD(Continuous Delivery)展開できるようになる。

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