「富士アイティの特徴は、現場に強いこと。現場といっても、製造業だけではなく、マンションや駅、太陽光、自販機など幅広い現場向けのIoTソリューションを手がけている」
こう話すのは、富士アイティ 営業技術本部 営業技術第一部 部長 兼 IoTソリューション事業部 IoT/M2Mソリューション部 部長の相馬寛氏だ。
その言葉通り、富士アイティのブースでは、様々な現場向けのIoTソリューションが紹介されている。
現場の機器とクラウドをつなぐキーコンポーネントである「FiTSAΣ typeM2M」。
単にデータを収集するだけではなく、エッジコンピューティングも行える
例えば、その1つが、ロッカー監視サービスの「ロッカーコンシェルジェ」だ。ロッカーの稼働状況や故障情報を遠隔から監視できるもので、JRや様々な私鉄での採用実績がある。
ロッカーの利用者は、スマートフォンからロッカーの空き情報を閲覧可能。また、つり銭切れや故障などの異常が発生すれば、保守員は即座に把握して迅速な現場対応が行える。さらにロッカー運営者は、どこにロッカーを置けば回転率が上がるのかが分かるようになり、収益の向上に役立てられる。
「IoTにはいろいろなステークホルダーがいるが、我々はそれぞれのステークホルダーに価値を提供することを追求している。それが富士アイティのいう、IoTによる現場価値の最大化だ」(相馬氏)
サ高住向け運用システムに用いるサービスゲートウェイやヘルスケア機器。
体重計や体温計の情報も無線でゲートウェイに送られ、見守りに役立てられる
今回の展示で特に力を入れているのは、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)向けの運用支援システムだという。「Wi-FiやZigBee、EnOceanなどの無線を活用し、高齢者の見守りを支援する」(相馬氏)。人感センサーや水道センサー、ヘルスケア機器、開閉センサーなど、室内の随所にセンサーを設置し、生活状況に変化が生じた場合、入居者の家族や介護スタッフにWeb画面やメールで通知するIoTソリューションだという。