電話機能の深掘で業務課題を解決――OKIがIPテレフォニー連携システム開発を促進

OKIが、IPテレフォニーとの連携システム開発を支援する新たなパートナー向けプログラムを始めた。医療をはじめとする特定業種向けシステム開発を活発化させる狙いだ。

OKIが、PBX/ビジネスホンの付加価値提案を促進するための新たな取り組みを開始した。

同社はこれまで、IPテレフォニーの電話機能を組み込んだ業務アプリケーションを開発しようとするパートナーに対して、APIの開示と技術支援を行う「Com@WILLアプリケーションパートナープログラム」を行ってきた。2015年度からこれを拡充した新プログラムを開始した。

従来のプログラムは、IP-PBX「DISCOVERY neo」やビジネスホン「CrosCore」の機能のうち、比較的単純な機能(電話の受発信やプレゼンス表示等)を業務アプリから呼び出せるようにするものだった。具体的には、OKIのIPテレフォニーで用いられるCom@WILLソフトフォンのクライアントAPIや、アプリケーションサーバー「AS 8700」のAPIを利用する。

電話関連の知識・スキルがないIT系開発者にも電話の機能を扱いやすくすることが目的で、CRMソフトと電話機能を連携させるソリューションなどが開発されてきた。

“電話屋”のための新プログラムこれに対し、今年度から開始した新プログラムは、局線/内線/課金/専用線等の各種接続インターフェースを利用して、OKIのIPテレフォニーと他のシステムを接続できるようにするものだ。より高度な機能連携が可能になる。PBXビジネスユニット長の西田慎一郎氏は、次のように狙いを話す。

OKI
(左から)OKI・通信システム事業本部企業ネットワークシステム事業部PBXビジネスユニット・ビジネスユニット長の西田慎一郎氏、光通信工業・取締役営業部長の島袋剛氏、九州沖通信機・常務取締役の廣島将登氏

「従来のプログラムは、電話の知識がない方々でもアプリと連携できるようにするというアプローチだったが、“電話屋”が電話の機能を活かしてお客様の課題を解決しようとする場合、それでは足りない。もっとネイティブなインターフェースも公開して、お客様に密着しているディーラーと一緒に連携システムを作っていくための仕組みを設ける」

つまり、電話機能を深堀りしたソリューションの開発を促そうというわけだ。これまでは汎用的な業務向けのアプリ連携が主だったが、新プログラムによって業務特化型のソリューション開発を促進し、成功事例を横展開していこうという狙いだ。

こうしたシステム連携は以前から一部のパートナーと行ってきており、成果も挙がっているという。今回、それを正式なプログラムとすることで、多くの通信系ディーラーに参加を呼びかける。医療・福祉業界で成果を上げている2社のパートナーによる取り組みを見ていこう。

月刊テレコミュニケーション2015年7月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

続きのページは、会員の方のみ閲覧していただけます。

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。