NTTドコモは2015年3月2日、5Gの屋外実験で下り4.5Gbps以上のデータ通信に成功したと発表した。実験はエリクソンと共同で行われた。
今回の実験は神奈川県横須賀市で2月17日、15GHz帯の400MHz幅の帯域を用いて実施された。MIMO多重は最大4ストリーム、移動速度は約10km/hで、最大下り速度4.58Gbpsを記録している。
5Gの屋外実験に使われた基地局アンテナ装置と測定車(移動局装置) | 5G屋外実験で計測された通信速度 |
また、ドコモは70GHzのミリ波帯でも、5Gの実験を行ったと発表している。こちらは、移動端末の動きに合わせて電波の発射方向を変える「ビーム追従機能」の検証のため、ノキアネットワークスと昨年12月18日に実施したもので、屋内で下り2Gbps以上のデータ通信に成功したという。移動速度は歩行速度で、70GHz帯の1000MHz幅を用いた。
6GHz以上の周波数帯は、減衰が大きく、電波が遠くまで届きにくいという特性を持つ。このため従来はモバイル通信に利用されてこなかった。しかし、モバイルトラフィックが急増するなか、さらなる帯域幅を求めて、5Gでは6GHz以上の周波数の活用が想定されている。