「産業・地域DXのプラットフォーマーに」 NTTドコモビジネス小島社長がAI時代の成長戦略

NTTドコモビジネスがプライベートイベントを開催し、AI時代に最適化された「AI-Centric ICTプラットフォーム」の取り組みについて説明した。同プラットフォームの核となるNaaS技術が米ガートナー社から高く評価され、日本企業として史上初となる「Eye on Innovation Awards」を受賞。川崎重工との協業も発表し、「産業・地域DXのプラットフォーマー」として自律・分散・協調型社会の実現に向けた戦略を明らかにした。

NTTドコモビジネス 代表取締役社長 社長執行役員 CEO 小島克重氏

NTTドコモビジネスは2025年10月9日と10日、プライベートイベント「NTT docomo Business Forum’25」を開催した。基調講演では同社 代表取締役社長の小島克重氏が「産業、そして地域の未来をつなぐ」をテーマに、AI時代に最適化された「AI-Centric ICTプラットフォーム」の取り組みや川崎重工業との協業、米ガートナー社から日本企業初となる表彰を受けたことなど、同社の最新戦略について説明した。

AI時代に求められる6つの特徴を実現したプラットフォーム

AI-Centric ICTプラットフォームは、AI時代に求められる6つの主要機能を備えているという。

まず、ネットワーク機能のソフトウェア化によって、帯域変更が簡単で、分単位課金により必要な時に必要な分だけ利用できる柔軟性を実現した。次に、特許取得のネットワーク内異常通信検知機能により、セキュリティを強化している。

3つ目として、固定、モバイル、IoT回線に加え、エッジコンピューティングにも対応する多様な回線対応を実現。4つ目は、主要クラウドサービスに接続済みで、今後はクラウドベースでGPUサービスも提供する予定だ。5つ目として、コンテナ型DCによる分散型データセンターにより、顧客拠点や地方への設置を簡単にでき、液冷対応によりAI需要に柔軟に対応できるとしている。そして6つ目は、AIOps/FinOpsによりICT環境全体の運用自動化とコスト最適化を実現するという。これらの機能は、NTTグループのIOWN技術とも連携しているとのことだ。

NTTドコモビジネスが提供する「AI-Centric ICTプラットフォーム」

米ガートナー社から2つの評価

同プラットフォームの核となるNaaS(Network as a Service)技術は、米ガートナー社が2025年7月に発行した「Competitive Landscape: NaaS Communications Service Providers」で、NaaS分野の世界通信事業者8社のうちの1つとして掲載され、高い評価を獲得したという。

さらに同年10月には、「Eye on Innovation Awards for Communications Service Providers」で「Winner」に選出されたとのこと。これはクラス最高の技術革新を推進する世界中の通信サービスプロバイダーを表彰するもので、日本に本社を置く企業として史上初の受賞となった。小島氏は「ソフトウェアで制御されたネットワークが、お客様の操作でタイムリーに変更できる点が評価された」と述べた。

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