Datadog、インシデント対応時間を大幅に短縮する「Bits AI SRE」発表

オブザーバビリティとセキュリティの統合プラットフォームを提供するDatadogは米国時間12月2日、AIがアラートを自律的に調査し、数分で根本原因を提示する新機能「Bits AI SRE」を発表した。

同機能は、同社が展開するAIエージェント群「Bits AI」を構成する3つの機能の1つで、6月の年次イベント「DASH」で限定提供として公開されていたもの(参考記事)。3機能のうち、最初に一般提供される。

インシデント対応は顧客の信頼に直結する高リスクのプロセスであり、迅速な原因特定が欠かせない。しかし、システムの断片化が進むなかで根本原因の特定は難易度を増している。Datadogによると、従来のAIソリューションは本番環境の規模や複雑性を十分に理解しきれないケースが多かったという。一方で同社は、プラットフォーム全体のデータを広く深く扱えることを強みに、「本番環境を深く理解するAI」としてBits AI SREを位置づけている。

Bits AI SREは、Datadogが収集するテレメトリデータ、システムアーキテクチャ、ランブック(インシデント対応手順をまとめた運用マニュアル)、組織固有のコンテキストを組み合わせて分析する。アラート発生後にはログイン前の段階で原因の仮説立案から検証までを自動で実施し、最終的な結論を外部コラボレーションツールへ通知する。従来はエンジニアが数時間かけていた作業を数分で完了でき、MTTR(平均修復時間)の大幅な短縮が期待できるという。

機能面では、HIPAA(米国の医療情報保護法)やRBAC(ロールベースアクセス制御)にも対応し、エンタープライズ利用を前提に設計されている。すでに実運用環境で2000以上の顧客が試験的に利用しており、日常的なアラートから重大インシデントまで数万件の自動調査が実行されているという。

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