JAL・ANAも採用する“インターネットに頼らない”データ同期技術「Ditto」とは?

インターネットに依存せず、端末間のデータ同期・共有を可能にする「Ditto」(ディト)。すでにJALやANAなどの航空会社が採用しているが、政府機関や防災分野などにも活用が広がりそうだ。

工場や建設現場、飲食店といった様々な現場において、業務効率化やCS(顧客満足度)向上などを図るうえでは、端末間の円滑なデータ共有が不可欠だ。

例えば飲食店では、注文の受付システムとキッチン端末、レジ端末がリアルタイムに連携することで、オーダーミスや提供遅れを防げ、スムーズな業務運営とCS向上を実現できる。警察や消防といった公共分野においても、現場端末間の確実な連携・情報共有が、公益性・安全性を左右すると言っても過言ではない。

しかし、大規模災害などによってネットワークに障害が発生すると、一気に立ち行かなくなる。飲食店では売上の低下、公共分野では人命や財産の損失といった深刻な事態を招きかねない。飛行機内や地下空間のように、モバイル網の電波が届きにくく、Wi-Fi環境の整備も限定的な場所では、平時でも端末間のデータ共有が困難になるケースが少なくない。

こうした課題を解決する技術の1つが、インターネットに依存せずに端末間のデータ同期を可能にする「Ditto」(ディト)である。データベース管理システムを提供する米MongoDBの元エンジニア、アダム・フィッシュ氏が2018年に創業したDitto Live社によって開発された技術だ。

このDitto Live社と今年5月に国内販売代理店契約を締結したインターネットイニシアティブ(IIJ)でマーケティング統括本部 マーケティング本部長を務める三木庸彰氏は、Dittoの特徴を次のように語る。「デバイス同士を直接つなぐ技術は以前から存在するが、このP2P技術と分散データベース技術を兼ね備えているのは、Dittoだけだ」。

インターネットイニシアティブ マーケティング統括本部 マーケティング本部長 三木庸彰氏

インターネットイニシアティブ マーケティング統括本部 マーケティング本部長 三木庸彰氏

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