スマートデバイスやソーシャルメディアの普及などを背景に、人々のコミュニケーション方法の多様化が進んでいるが、このトレンドは企業にとっても当然、無関係ではない。特に対応が急務なのは大事な顧客接点であるコンタクトセンターといえるが、日本アバイアは2012年8月1日、ビデオ、モバイル、ソーシャルを活用した3つのコンタクトセンター向けソリューションを発表した。
1つめは、ブラウザベースのビデオコラボレーションソリューション「Avaya One Touch Video」だ。これは、Webページを閲覧中の顧客が、ワンタッチでコンタクトセンターのオペレーターに問い合わせできるというもの。専用アプリのダウンロードや登録作業などが不要で、タブレットやスマートフォンからもビデオで問い合わせできる。また、ビデオと音声に加えて、テキストチャットや資料共有によるコミュニケーションも可能だ。
Avaya One Touch Videoのデモ |
「ビデオによる問い合わせを望む顧客がどれくらいいるのか」といぶかる向きもあろうが、「アバイアの調査によると、ベビーブーマー世代の13%はビデオを好むという結果が出ている」とソリューションマーケティング UCソリューションマネージャーの山本契氏は説明した。
主な活用例としては、会員制のビューティカウンセリングや電化製品のアフターケアなどを想定しているという。また、店内にキオスク端末に設置し、コンタクトセンターにいるオペレーターが遠隔対応するといった使い方を検討している企業もあるそうだ。
Avaya One Touch Videoの活用例 |
2つめは、スマートフォン向けのカスタマーサービスアプリケーション「Avaya Customer Connections Mobile」である。IVR(自動音声応答装置)のコールフローを可視化することで、顧客は音声案内を聞きながらではなく、スマートフォンの画面を見ながら、IVRの設問に回答していくことができる。
Avaya Customer Connections Mobileの概要 |
また、位置情報などコールフロー以外のコンテキスト情報をコンタクトセンター側に送信することも可能。このためオペレーターは、事前に様々な情報を把握したうえで顧客に対応できるようになるという。
Avaya Customer Connections Mobileの活用例 |
3つめに紹介されたのは、ソーシャルメディア上での顧客対応を支援する「Avaya Social Media Manager」である。これはTwitterやFacebookなどでの自社に関する書き込みをスコアリングしたうえでオペレーターに分配。書き込みに対する効率的なフォローを可能にするものだ。昨年5月に発表されたもので、今回、YouTube、Googleアラート、RSSフィードが対応SNSとして追加された。
Avaya Social Media Managerの導入メリット |
以上の3ソリューションを利用するには、アバイアのコミュニケーションプラットフォーム「Avaya Aura」が必要となる。