自衛隊基地をローカル5GでDX 防衛省が2027年度にも実導入へ

少子高齢化の影響により、自衛隊員の業務効率化は喫緊の課題だ。その解決策として、防衛省はローカル5Gの活用を検討している。警備など後方業務をDX化し、隊員の負担を軽減する狙いがある。

目次

    • ・防衛省がローカル5Gに注目する理由
    • ・防衛省がこれまで行ってきたローカル5G実証
    • ・ローカル5Gの実導入に向けての課題
    • ・5Gの有事活用、量子暗号通信も検討

防衛省がローカル5Gに注目する理由

「高速大容量・低遅延・多数同時接続という特徴に加えて、5Gネットワークを自営網として構築して利用でき、閉域網でセキュアであることからローカル5Gに注目している」。こう話すのは、防衛省 防衛政策局 戦略企画参事官付の担当者だ。

2022年12月、政府の外交・安全保障に関する基本方針「国家安全保障戦略」が9年ぶりに改訂された。その中で、「先進的な技術に裏付けられた新しい戦い方が勝敗を決する時代において、先端技術を防衛目的で活用することが死活的に重要となっている」として、民生先端技術を迅速に防衛力に取り込み、新しい戦い方に備えることが盛り込まれた(図表1)。

図表1 制度の目的

図表1 制度の目的

「かつてはインターネットや電子レンジなど、軍事技術が民間に転用されるケースが多かった。最近はむしろ民生技術の進展の方が速いので、自衛隊の業務に積極的に取り入れていこうと考えている」と担当は説明する。

この民生先端技術の1つに、ローカル5Gが含まれている。

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