キーパーソンが語る

ワイヤレスジャパン 2019/ワイヤレス・テクノロジー・パーク 2019 基調講演レポート

ケータイ3社が語った「5G商用化」への課題と対策

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2019.05.30

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ワイヤレスジャパン 2019/ワイヤレス・テクノロジー・パーク 2019の共同基調講演「5G到来!ワイヤレスによるデジタル革新へ」で、KDDI、NTTドコモ、ソフトバンクのケータイ3社の技術担当者が、来春に迫った5G商用展開に向けた取り組みを語った。エリア構築やサービス提供ための技術、コストなど、実用化に向けた課題や対策も見えてきているという。

NTTドコモ阿部田氏「オープンRANで5Gのインフラを安価にできる」NTTドコモ 無線アクセス開発部 部長の安部田貞行氏は、冒頭で「3Gや4Gまでとは異なり、5Gでは新たな価値の創出をしていかなければならない」と強調。5Gの導入スケジュールについて、「9月にプレサービス、2020年春に商用サービスを開始する予定だ」と説明した。

5Gでは、さらなる端末の高機能化、クラウドとの融合、周辺機器との連携によりユーザー体感の進化を図っていく考えだという。

NTTドコモ 無線アクセス開発部 部長 安部田貞行氏
NTTドコモ 無線アクセス開発部 部長 安部田貞行氏


このうち、「周辺機器との連携」の具体策として、ドコモは「マイネットワーク構想」を打ち出している。パートナーと連携し、AR、VR、ヒアラブル、ウェアラブル、カメラなどのデバイスが5G端末とつながり、新しい体験を提供可能にしていくという。

ドコモの5G導入スケジュール
ドコモの5G導入スケジュール


 
さらに、安部田氏は昨年2月に立ち上げた「5Gオープンパートナープログラム」に言及。「現在6500を超える企業・団体に参加いただいている」と明かした。ドコモがパートナー企業と行ったトライアルはすでに158件に達しているという。

ドコモは、東京(四谷)、大阪、沖縄、グアムの4カ所にドコモ5Gオープンラボを設置。企業に5Gを体感してもらえるようにする、コミュニケーションの場として掲示版を運用する、企業が自らのアセットを利用して5GやLTEなどを活用したサービスやビジネスを協創できるようにする「オープンイノベーションクラウド」などの取り組みを進めている。

ドコモが推進する5Gパートナープログラム
ドコモが推進する5Gパートナープログラム



安部田氏は、コマツと進めている建設機械の遠隔操縦や、今年5月に横須賀で行われたウインドサーフィンのワールドカップでの5Gパブリックビューなど、多くのトライアルを紹介した上で、「様々なユースケースに対応できるようにするには、ネットワークを安価に作る必要がある。そのためにはオープンな環境が必要だ」と強調した。

その実現のためドコモが力を注ぐのが、昨年2月に海外のオペレーターなどとともに立ち上げたO-RAN Allianceの活動である。

O-RAN Allianceでは、次世代ネットワークを拡張性が高く、オープンでインテリジェントに構築できるようにすることを狙っている。

すでにC-RAN構成における基地局とベースバンド部(BBU)をつなぐフロントホールの標準仕様の第1版がリリースされており、ホワイトボックスをベースとした無線ネットワークを構築するための仕様など、多岐にわたる議論が行われているとのこと。

安部田氏は「ドコモでは、5GのフロントホールのインターフェースとしてO-RAN仕様に準拠したものを使っている」とした上で、「こうした取り組みにより、様々なベンダーの装置を共通で使えるようになれば、5Gの迅速な展開・発展が期待できる」と語った。

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