なぜ、三井不動産リアルティの「iPhone&MDM同時更改プロジェクト」は成功したか

スマートフォンの企業導入が本格化してから数年――。「もうそろそろ機種変更」という企業は多いだろう。だが、大量導入したスマートフォンのリプレースは“大仕事”。頭を悩ます企業は少なくないと思うが、三井不動産リアルティの場合、3500台のiPhoneの切替をわずか2週間で完了。さらに同時にMDMも刷新した。スムーズにリプレースできた理由は何だったのか?

社内メールへの接続スピードは数倍に

iPhone 6と新しいMDMの導入効果は、すぐに実感できた。情報システム部 システムグループ 主査の青木健太郎氏がまず挙げるのは、iPhone 6の速さだ。

「iPhone 6はLTEに対応しているため、メールやWebアプリケーションが大幅に速くなりました」

三井不動産リアルティでは、KDDIのリモートアクセスサービス「KDDI Flex Remote Access」を活用し、社内システムにVPN接続しているが、その接続時間は「体感上、10秒程度から数秒に短縮された」という。

また、指紋認証機能のTouch IDにより、ロックを素早く解除できるようにもなった。「当社はパスコードロックを必須にしており、しかも桁数もかなり長いです。iPhone 6になって、パスコードを入力しなくても指紋認証でロック解除できるようになり、社員はずいぶん楽になったと思います」(齊藤氏)

さらに、液晶ディスプレイの大画面化で視認性が向上。もちろんバッテリーの消耗問題も解消できた。

アプリ配信にかかる手間は「10分の1」に軽減

アプリのインストール作業が煩雑という課題も、MDMをEMSに切り替えたことで解決した。申請からアプリ配信までの時間は、以前の1週間から翌日に短縮できたという。

新しいMDMの管理画面イメージ
新しいMDMの管理画面イメージ

その秘密は、利用者の操作なしに業務アプリをインストールできる「サイレントインストール」機能にある。従来のMDMでは、ポリシー変更のためのプロファイルの受け入れ作業やアプリのインストール作業を、利用者側で行う必要があった。それがEMSでは、管理者側の操作だけで済むのだ。

以前は、「対象の社員全員がアプリをインストールしたか」「不要なアプリを勝手にダウンロードしていないか」の確認などの負荷も非常に重たかったそうだが、「管理者側の手間はざっくり10分の1になりました」と齊藤氏は喜ぶ。

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