導入・選定ガイド

BYOD管理の“新本命”「MAM」と「MCM」とは?【後編】

MCM(モバイルコンテンツ管理)でDropboxシンドロームを乗り越える

文◎太田智晴(編集部) 2013.06.18

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BYOD時代のスマートデバイス管理の“本命”として急浮上しているMAMとMCM。効率的な管理によりスマートデバイスの導入、とりわけBYODを成功させたいなら、MAMやMCMはベストの選択肢だ。後編ではこのうち、MCM(モバイルコンテンツ管理)ソリューションについて解説する。

コンテンツ自体の管理で効率的なBYOD実現

モバイルコンテンツ管理という名前の通り、MCMはスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでのコンテンツ利用を管理するためのソリューションを指している。

企業にとって本質的にリスクとなるのは、個人所有端末で業務が行われることではない。問題は、企業配布端末であろうと個人所有端末であろうと、適切に管理すべき企業情報が適切に管理されていない状態である。

では、企業情報=コンテンツはどうやって管理するのが効率的か。MCMでコンテンツを直接管理するのが、最も効率的なアプローチとなるはずだ。MDM(モバイルデバイス管理)を使ってスマートデバイス全体を管理することは必須ではない。MCMなら管理対象は企業情報だけなので、BYODで大きな課題となるプライバシーの問題も回避できる。


MCMのセキュリティ機能の例(インフォテリアのHandbookの場合)
MCMのセキュリティ機能の例(インフォテリアのHandbookの場合)

 

Dropboxのユーザービリティと企業向けセキュリティ機能を兼備

前回取り上げたMAM(モバイルアプリケーション管理)と同様、MCMもいくつかのタイプに分かれている。

まずは、DropboxライクのMCMで、企業向けにセキュリティや管理性、コラボレーション機能を強化したものだ。必ずしもMCMと謳ったものばかりではなく、企業向けクラウドストレージサービス、あるいは企業向けファイル共有サービスとして訴求されているケースも多いが、これらもiOSやAndroid向けのネイティブアプリを用意するなどスマートデバイスでの活用が重視されているソリューションに関しては、MCMと捉えられる。


Box
Boxのタブレット向け画面(Interop Tokyo 2013のマクニカネットワークスのブースで)


DropboxタイプのMCMとして、グローバルでの実績が豊富なのが米Box社の「Box」だ。世界15万社、フォーチュン500の92%に利用されているという。

Boxは、通信経路およびファイルの暗号化、パスワードポリシーやアクセス権限の設定、ログイン時間の制御、ログ・レポートなどの機能を備えており、クラウドストレージ上でファイルを安全に共有・活用できる。100種類以上のファイルフォーマットを閲覧可能なほか、APIが公開されており別の業務用モバイルアプリからBox上のデータを編集・保存することも可能だという。

日本ではまだ無料のパーソナル向けプランしか利用できないが、年内に企業向けのサービスプランの提供が始まる予定になっている。


シトリックスのShareFile
シトリックスのShareFile。ShareFileのモバイル用アプリ内で、OfficeやPDFを編集することもできる


また、シトリックス・システムズ・ジャパンの「ShareFile」は、シトリックスの用意するクラウドストレージだけではなく、オンプレミスのストレージ、SharePointなどにも対応しているのが特徴だ。ShareFileのモバイルアプリで直接、Officeドキュメントを編集したり、PDFに注釈を入れることもできる。ShareFileの中で編集作業も行えるので、より高い安全性を保てるわけだ。

このほか、DropboxタイプのMCMとしては、SAPの「SAP Document」、AirWatchの「Secure Content Locker」、WatchDoxの「WatchDox」などの名前が挙げられる。また、Dropbox自身もビジネスユース向けの「Dropbox for Business」を提供している。

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