ソフトバンクがメタバースに出店「Z世代に来店してほしい」

ソフトバンクがメタバース内にキャリアショップをオープンした。実際のショップクルーが3Dアバターで接客する。狙いはZ世代との接点強化。リアル店舗の効率化の狙いは否定した。

ソフトバンクは2022年6月23日、メタバースプラットフォーム「ZEPETO(ゼペット)」内に、バーチャル携帯ショップ「ソフトバンクショップ in ZEPETO」をオープンした。

「Z世代については、なかなか個人でソフトバンクショップにご来店いただくということがない。お客様の選択肢を広げたい」とソフトバンク サービス企画本部 本部長の原田賢悟氏は、メタバースへの出店理由を説明した。

「ソフトバンクショップ in ZEPETO」のイメージ
「ソフトバンクショップ in ZEPETO」のイメージ。
アバターのショップクルーが接客するキャリアショップは日本初だという

ZEPETOは、世界で3億ユーザーが参加する、グループ会社のNAVER Z Corporationが運営するメタバースプラットフォームだ。「400万以上のアイテムで“なりたい自分”を細かく表現できる」(NAVER Z Corporation 日本事業統括の金希頻氏)ことから、特にZ世代に人気があるという。

ZEPETO店で接客するのは、3Dアバター姿の実際のショップクルーだ。Z世代が友達同士で来店し、テキストチャットや音声チャットでクルーに気軽に相談できる「コミュニケーションを軸にした新たな顧客接点」(ソフトバンク サービス企画本部 メタバース・NFT部の土屋茉由氏)を目指す。

ZEPETO店で入手したクーポンをリアル店舗で使用できるように今後していくなど、既存の販売チャネルとの連携にも力を入れる。

アバター接客を提供するのは10時~21時で、オペレーターやAIボットによるサポートは24時間対応。回線契約や端末購入は、ZEPETO店内では現時点では行えず、オンラインショップに移動して手続きする必要がある。

携帯販売業界では最近、販売チャネルの効率化・デジタル化の動きが活発になっている。今回のメタバースへの出店をその一環として捉える見方については、「ソフトバンクはリアル店舗をお客サポートの重要な拠点だと考えている。積極的に店舗を減らすための施策として建て付けたものではない」と原田氏は否定した。

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