ワイヤレスジャパン/WTP2021「ハイエースから衛星を中継」災害時でも報道を止めないエーティコミュニケーションズの衛星通信システム

「ワイヤレスジャパン/WTP2021」エーティコミュニケーションズのブースでは、衛星中継用のシステムが展示されている。同社のブースで一際目を引くのは、なんといってもスペースの大半を占めている自動車のハイエースだ。このハイエースは米国のiDirect社の衛星と通信するためのシステムを搭載した衛星中継車となっている。

エーティコミュニケーションズのブースで一際目を引くのは、なんといってもスペースの大半を占めている自動車のハイエースだ。このハイエースは米国のiDirect社の衛星と通信するためのシステムを搭載した衛星中継車となっている。


エーティコミュニケーションズのブースで展示されているハイエースベースの衛星中継車

衛星中継車とはその名の通り衛星通信システムを搭載した車で、たとえば報道機関のカメラの映像を、衛星中継車を介して衛星に送り、本社やデータセンターに届けるために必要な存在だ。その他にも消防車などが本部と安定した通信をするため、地方自治体にも利用されている。

衛星システムメーカーであるエーティコミュニケーションズでは、米国のiDirect社の衛星を利用した通信回線を提供している。説明員によると、「車に搭載するアンテナのスペックにもよるが、約25Mbpsでの通信が可能で、ハイビジョンの中継が可能になっている」という。

なお、車種はハイエースに限らない。従来、衛星中継には電源などの問題からトラックが必要だったが、同社はバッテリーの小型化により一般的な車両への搭載を実現している。「車種は基本的になんでも可能で、オート三輪などにも対応している。ユーザーの相談に応じて、車の調達も当社で承れる」とのこと。トラックはドライバーの減少や運転スペースの確保が難しいといった課題があるなかで、一般的な車両にも搭載できるようにしたことで、報道の柔軟性向上に寄与している。


衛星中継車の概要


さらに同社では超小型平面アンテナSatcube(サットキューブ)を搭載した、ポータブル型の衛星中継システムを用意している。PC大のサイズ、重さ約8kgというサイズに通信に必要な機能を全て内蔵している。説明員によると、「災害時などには交通断も起こるが、そういった現場にも持ち運びが可能だ。およそ60分から90分ほど動く。交換のバッテリーも持ち運び可能だ」とのこと。こちらは最大でおよそ15mbpsの速度が可能で「最近では映像圧縮の技術が進歩しており、ハイビジョンに近い映像の伝送が可能だ」


Satcube(サットキューブ)を搭載した、ポータブル型の衛星中継システム

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