ソニーとNTTドコモは2021年3月22日、グアム島にあるSociable Cart(ソーシャブルカート)「SC-1」を約2500キロ離れた東京から、5Gを活用して遠隔操作する実証実験に成功したと発表した。
実証実験では、SC-1から車両の周辺映像を都内にあるソニーの開発拠点に伝送、ドライバーが映像を見ながら運転を行った。グアムでは検証用屋外施設において、乗客を乗せた状態で行われた。通信には、ドコモの100%子会社であるドコモパシフィック社の5Gを利用したという。
検証用屋外施設において、乗客を乗せた状態で行われた |
SC-1は、ソニーが開発したエンタテインメント車両。車両の前後左右に人の視覚能力を超えるイメージセンサーを搭載しており、360度すべての方向にフォーカスが合わせられた映像を車内のディスプレイに映し出すことで、車両周囲の環境を一度に把握できる。また、搭載したイメージセンサーの超高感度な特性と内部に設置されたディスプレイの高い解像度により、昼夜を問わずライトなしに車両周囲を認識しながら運転することが可能だ。
自動運転時代の到来により遠隔運転や監視の重要性がより高まっているが、国境を超えた遠隔運転により、時差を利用したグローバルなオペレーションが可能になるとしている。