ネットワーク機器ベンダーのAPRESIA Systems(アプレシアシステムズ)と関西電力の通信子会社オプテージは2020年4月16日、ローカル5GのSA(スタンドアローン)方式による実証実験を2020年度末より開始すると発表した。
ローカル5Gは、28GHzを使いLTE設備の導入が必要なNSA(ノンスタンドアローン)方式が先行して制度化されている。4.5GHz帯を用いて5Gを単独で運用するSA方式は、2020年末に制度化の予定。28GHz帯と比べて、4.5GHz帯の方が面的カバーが容易で、扱いやすいとされる。
実証実験は、オプテージ本社ビル内のラボなどを使って行われる。①SA方式による電波伝搬試験をはじめ、「超高速・大容量通信」に不可欠な基地局間で発生する干渉の制御、②「超低遅延」通信に重要となる5Gコア設備や基地局機能の最適な配置、③複数の要求条件に応じて仮想的に分離したネットワークを構成するネットワークスライシングの構築などを確認する。
実証実験の概要図(予定) |
APRESIA Systemsは、4.5GHz帯のSA方式に対する機器の検討・開発や実証実験の技術サポートを行う。オプテージは、4.5GHz帯における電波伝搬試験や基地局間干渉の測定・対策検討、End-to-Endでのネットワークスライシングを実現するためのシステム構築・検証を担当する。
今回の実証実験で得られた知見を生かし、APRESIA Systemsの製品とオプテージのVPNなど各サービスとの連携を図る。機器の集約効果により、安価で簡易なローカル5Gソリューションの導入が可能になるとしている。