ドコモが目指すSDGs IoT×5Gと人生100年時代

NTTドコモはSDGsの達成に向け、「IoT×5G×SDGsパートナー協創プロジェクト」を昨年12月からスタートした。パートナーの1社である富士通とまず取り組むのは、IoTを活用した介護現場の働き方改革だ。

社会課題を考える中で忘れてはならないのがSDGs(Sustainable Development Goals)だ。SDGsとは、国連が掲げる「持続可能な開発目標」。持続可能な世界を実現するための17のゴールと169のターゲットから構成されており、日本においても政府や様々な企業が積極的な取り組みを行っている。

NTTドコモもその1社だ。SDGsと関連付けたCSRの中期計画に加えて、昨年12月には5GとIoTを軸として、パートナー企業と社会課題の解決、SDGsの達成に貢献することを目標とする「IoT×5G×SDGsパートナー協創プロジェクト」をスタートさせた。

プロジェクト発足の背景についてNTTドコモ IoTビジネス部 ソリューション営業推進 アライアンスパートナー推進担当課長の後藤隆史氏は、「以前からドコモはSDGsに取り組んできたが、それとは別に、IoTなどを使って社会課題を解決できないかという話が出てきた。そこでSDGsのゴールを目標にしたプロジェクトを立ち上げた」と述べる。

(右から)NTTドコモIoTビジネス部 ソリューション営業推進 アライアンスパートナー推進担当課長 後藤隆史氏、富士通 ヘルスケアビジネス推進統括部 第二ヘルスケアビジネス推進部 シニアマネージャー 田中宏明氏
(右から)NTTドコモ IoTビジネス部 ソリューション営業推進 アライアンスパートナー推進担当課長 後藤隆史氏、富士通 ヘルスケアビジネス推進統括部 第二ヘルスケアビジネス推進部 シニアマネージャー 田中宏明氏

SDGsの実現には、プロジェクト自体も「持続可能」である必要がある。「慈善事業だけでは、ずっと先まで継続することは難しい。このため、ビジネス化、事業化を目指して取り組むことにした」と後藤氏は言う。

具体的には、複数のパートナー企業とそれぞれSDGsの目標の1つを選択し、ワーキンググループを立ち上げている。現時点でのパートナー企業は富士通、ユニアデックス、エリーパワーの3社。現在はワーキンググループごとに、解決すべき具体的な課題や必要なソリューション、その実証実験の計画などについて、様々な議論を重ねている段階だという。

図表 IoT×5G×SDGsパートナー協創プロジェクトのワーキンググループ一覧
図表 IoT×5G×SDGsパートナー協創プロジェクトのワーキンググループ一覧

月刊テレコミュニケーション2019年10月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります

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