楽天モバイル、本格参入は「安定稼働の確認後。できれば年内」

携帯キャリア事業に新規参入する楽天モバイル。ネットワークの安定稼働の確認を理由に、10月から開始するサービスは当面、一部ユーザーへの無償提供にとどめる。安定稼働の確認後、可及的速やかに本格サービスを開始するという。

楽天モバイルは10月から開始する携帯キャリア事業(MNO)について、当初は5000人程度に限定した無償サービスとしてスタートすると発表した。9月6日に開催した記者説明会で明らかにした。安定稼働を確認後、本格提供を開始するという。

楽天モバイルはMNOへの新規参入にあたり、従来型の専用ハードウェアではなく、汎用サーバーを活用したソフトウェアベースのモバイル網を構築しており、同社は「世界初の完全仮想化クラウドネイティブネットワーク」を謳っている。

「革命的な新しいネットワークなので、これが安定的に稼働するとは確信しているが、確信には確信を入れて、しっかり確認する」(楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏)ことが、まず無償サービスとして始める理由だという。また、ローミング先のKDDIとの接続における安定稼働の確認も理由の1つに挙げた。

無償サービスの「無料サポータープログラム」の概要。
無償サービスの「無料サポータープログラム」の概要。対象は東京都23区、大阪市、名古屋市、神戸市に住む
満18歳以上の新規契約またはMNPのユーザー。2020年3月31日までKDDIとのローミングも含めて無償になる。
対象は5000名で、応募が5000名を超えた場合には抽選になるという。

本格サービスの開始時期については明言しなかったが、「半年延期の2020年春」という一部報道は否定した。

「半年後ということではなくて、もしかすると1カ月後かもしれないし、3カ月後かもしれない。できれば年内と思っているが、安定稼働を確認後、可及的速やかに本格的な募集を開始する」と三木谷氏は説明した。

計画からの遅れが指摘されている基地局建設については、「当初遅れていたが、順調に回復している」と三木谷氏。現在の基地局数は明かさなかったが、2020年春までに予定している基地局数には「十分間に合うと考えている」(楽天 副社長執行役員の武田和徳氏)とした。

また、総務省に提出した開設計画で「2020年6月頃」としている5Gサービスの開始時期に関しては、「今のところ以前の計画と変わっていない」(楽天モバイル 代表取締役社長の山田善久氏)という。

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