ブロケード コミュニケーションズ システムズは2010年9月28日、同社のサービスプロバイダーおよびデータセンター向けルーターシリーズの最新シャーシ「Brocade MLXe」と、100GbEワイヤスピードポートを2個備えた「Brocade 100GbEブレード」を発表した。
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Brocade MLXeの32スロットモデル |
Brocade 100GbEブレード |
同社SPテクニカルエンゲージメント本部の村田眞人本部長が、MLXeの一番のポイントとして挙げたのは、ポート密度の高さだ。MLXeは、1シャーシ当たり最大32の100GbEワイヤスピードポートを実装できる。村田氏によれば、これは他社製品の「2~4倍」に相当するという。また、シャーシバックプレーン容量は従来比2倍の15.36Tbps、ハーフスロット容量も従来比2倍の480Gbps。ハーフスロット数が4/8/16/32スロットの各モデルが用意され、既存のMLXおよびXMR用モジュールもサポートしている。
Brocade MLXeの主な特徴 |
MLXeは同社のルーター用シャーシのハイエンドモデルという位置付けで、従来モデルのMLXおよびXMRは今後も引き続き販売される。「MLXeはシリーズ中、最高のパフォーマンスを持つもの。10ギガのパフォーマンスで十分というお客様であれば、既存のMLXおよびXMRでいい。しかし、100ギガに移行したいお客様で、なおかつポート密度を最大限に高めたいという場合には、このMLXeを使っていただきたい」と村田氏は説明した。今回発売される100GbEブレードはMLXおよびXMRにも導入可能だが、MLXおよびXMRでは2個備える100GbEポートのうち利用できるのは1ポートだけだ。
100GbEブレードの特徴として強調されたのは価格の安さだ。実際の販売は代理店経由であることを理由に具体的な価格は明らかにされなかったが、他社製品と比べて価格は「約8分の1」だという。また、100GbEブレードは前述の通り2個の100GbEポートを搭載するが、ソフトウェアライセンス型の価格体系のため、1ポートのみしか利用しない場合には、ほぼ半額の価格になるとのことだ。
100GbEブレードの主な特徴 |
記者発表会では、さらにSANおよびIPネットワークの統合管理が行えるプラットフォーム「Brocade Network Advisor」も発表された。これは従来、それぞれ別個に管理されてきた有線/無線IP、SANを統一されたビューの下、管理するためのプラットフォームである。「ネットワークの統合が進んでいく今後、管理プラットフォームも統合されていくのが理想だ」と村田氏は話した。
Brocade Network Advisorの概要 |
MLXeはすでにブロケードの代理店各社から販売・提供中。100GbEブレードは受注は始まっているが、出荷開始は2011年上半期の計画となっている。また、Brocade Network Advisorの提供開始は今年11月の予定だという。
ブロケード コミュニケーションズ システムズ SPテクニカルエンゲージメント本部 本部長 村田眞人氏 |