トレンドマイクロがビジネスメール詐欺対策の新技術――AIでメール本文の「癖」を分析

トレンドマイクロは2019年1月29日、ビジネスメール詐欺対策の新技術「Writing Style DNA」を発表した。

ビジネスメール詐欺は、経営幹部や取引先になりすましたメールを送り、金銭や重要な情報を騙し取るサイバー犯罪。英語ではBEC(Business Email Compromise)と呼ばれる。

Writing Style DNAは、経営幹部や経理部長などビジネスメール詐欺でなりすまされる可能性が高い人物が作成するメールについて、送信済みの約500~800通のメールから大文字の利用頻度、文章の長さ、空白の使用頻度など約7000通りの「癖」をAIが分析。学習結果をもとに受信メールと照合することで、なりすましメールを検知する。

大文字の利用頻度や文章の長さなど、メール本文から約7000通りの「癖」をAIが分析する

ビジネスメール詐欺の疑いがあると判定した場合、受信者や管理者に警告付きメールを送付する一方、偽装されたユーザーにも確認メールを送ることで学習精度を高められるという。

ビジネスメール詐欺の疑いがあると判定した場合、受信者や管理者に警告付きメールを送付する

Writing Style DNAは、クラウドアプリケーション向けセキュリティサービス「Trend Micro Cloud App Security」の新機能として搭載される。まず、2月15日にOffice 365に対応し、2019年第2四半期(4月~6月)にはGmailへも対応する予定。当初は英文メールのみに対応するが、同年下半期(7月~12月)には日本語メールの学習にも対応する。さらに、オンプレミスの「InterScan Micro Cloud App Security」でも2月18日より利用可能となる。

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