KDDIは2018年9月5日、パートナー企業とともに5GやIoTの新たなサービスを開発する拠点「KDDI DIGITAL GATE」を東京・虎ノ門に開設した。

「KDDI DIGITAL GATE」のロゴ

KDDI DIGITAL GATEは、5GやセルラーLPWA(LTE-M）が利用できる検証環境のほか、各種センシングデバイスや画像認識技術、XR、AIなど最新のテクノロジーによって実現されるソリューションを体感できるツールも備える。

複数台のカメラから自由視点映像を合成するデモの様子

また、企業の規模や業種、業態に関係なく、様々な人が交流するための場となるオープンエリアや、デザイン思考によって潜在的な課題を発見するワークショップスペースなども設けている。

KDDI代表取締役社長の高橋誠氏は「5GやIoTといった言葉だけでなく、ワクワクを提供できる拠点にしたい」と意気込みを語った。

オープンを記念してポーズを決めるKDDI代表取締役社長の高橋誠氏（左から3人目）ら関係者

KDDI DIGITAL GATEは、①見学、体験、②ユーザー体験のデザイン、MVP（Minimum Viable Product）の決定、③プロトタイプの構築、検証と改良というように、アイデアや仮説の具体化から検証・改善までのプロセスを迅速に繰り返す「アジャイル開発」を導入する。

「アジャイル開発」を取り入れ、各プロセスをスピーディに繰り返す

KDDIでは2013年からアジャイル企画開発手法を取り入れ、社内プロセスの変革に取り組んできた。2016年にはアジャイル開発センターが発足し、現在は200人（20チーム）体制まで拡大している。このメンバーのほか、KDDIの子会社でIoT向け通信サービスを展開するソラコム、データ分析を手掛けるARISE analytics、クラウドインテグレーションを専門とするアイレットなど5社がパートナーとして、IoTビジネスのアイデア実践をサポートする。

KDDI DIGITAL GATEの開業に合わせて、スタートアップ企業を支援する「KDDI ∞ Labo」の活動拠点をこれまでの渋谷ヒカリエからKDDI DIGITAL GATE内に移転した。大企業とスタートアップそれぞれのアイデアを融合し、新たなビジネスの創出を目指す。