「HPE Arubaは無線LANのベンダー」――。そう認識している人は少なくないかもしれないが、それは正しい認識ではない。
「HPE Arubaは、ガートナーの最新のマジッククアドラントで、2社しかいない有線/無線LANアクセスインフラ分野のリーダーの1社と評価された。もう1社のリーダーにも、かなり近付いてきた」
Rajanikanth Urs氏
2018年1月26日に開かれた記者説明会において、こうアピールしたのは、Asia Pacific & Japanのリージョナルカテゴリーマネージャーを務めるRajanikanth Urs氏だ。HPE Arubaは、コアスイッチからブランチ向けのアクセススイッチまで、スイッチのポートフォリオを揃えている。
HPE Arubaのスイッチ製品のラインナップ
では、HPE Arubaのスイッチ製品の特徴とは何か。
有線/無線LANの統合管理やマルチベンダーの管理などについて紹介したうえで、Rajanikanth Urs氏がその一例として挙げたのが、HPE Smart Rateポートの搭載だ。
これは、既存の配線(CAT5e/CAT6)で、イーサネットを1/2.5/5/10Gbpsへ拡張できるポート。「無線LANをIEEE802.11nから11ac Wave 2へ移行する際には、バックエンドのスイッチも変える必要があるが、そのマイグレーションをサポートできる」。なお、CAT5eでは10Gbpsはサポートしない。
また、Rajanikanth Urs氏が「単なるスイッチではない」と紹介したのが、同社のスイッチ製品の中でハイエンドに位置する「Aruba 8400」と、このほど発表されたばかりの「Aruba 8320」だ。
両スイッチは、「Linuxベースのデータベースドリブンのアーキテクチャ」(Rajanikanth Urs氏)を採用した「ArubaOS-CX」を搭載。PythonのスクリプトやREST APIを活用し、プログラマブルに使えるという。
(左から)Aruba 8320とAruba 8400
そして、大きな売りとなっているのが、「Aruba Network Analytics Engine」という機能で、「これはネットワークの中に1年365日、ネットワーク管理者が住み着いているようなものだと考えてほしい」とRajanikanth Urs氏は語った。
スイッチに接続されているデバイスの情報を収集・分析して問題を検出。「ネットワークがダウンするようなインシデントが起きる前に、問題が起きていることを教えてくれる」という。
Aruba Network Analytics Engineの概要