暗証番号をリセットするときにNB-IoTで通信まず、ofoのシェア自転車を利用する際の仕組みを確認しよう。
自転車の後輪に付いている鍵には、QRコードとシェア自転車番号の記載されており、その左には「1」「2」「3」「4」の数字と「エンター」ボタンがある。
後輪に付いているロックの上部にあるQRコードとシェア自転車番号。その左側には上から1、2、3、4、エンターのボタンがある |
利用者は、スマートフォンにインストールしたofoのアプリを起動し、QRコードをカメラで読み取るか自転車番号を手入力すると、ロックを開けるための4ケタの暗証番号がアプリ画面に表示される。その暗証番号をボタンで押すとロックが開き、自転車に乗れるようになる。目的地まで行って自転車から降り、ロックをかけると、それをトリガーにロックの暗証番号がリセットされる。
QRコードをカメラで読み取っている |
アプリ画面に表示された暗証番号。左側にあるボタンでその番号を入力している |
4ケタの暗証番号を管理しているのは、クラウドにあるバックエンドのシステムだ。シェア自転車のアプリは、QRコードまたは手入力された自転車番号をもとに、その自転車の暗証番号をバックエンドシステムに問い合わせ、システムはその答えをアプリに返す。
ネットワークを使うのは、①ロックを開けるための暗証番号を取得する時と、②暗証番号をリセットするために鍵を閉めたことをバックエンドのシステムに通知する時だが、①はスマートフォンの通信回線を利用するためNB-IoTではない。シェア自転車に新たに搭載したNB-IoTで通信するのは②の時だ。
バッテリー持ちは「1日10回」の利用で2年半NB-IoTは、低消費電力で広域通信が可能なLTE版LPWA(Low Power Wide Area)であり、このシェア自転車ではどれくらいの年月に渡ってバッテリーが持つかは大いに気になるところだ。
説明員によれば、中国ではシェアサイクルは2年で償却するというルールがある。そこで、それぞれの自転車は1日10回利用されることを想定した上で、2年半は持つようなバッテリーをロックの中に入れているという。
街中の歩道に駐輪されているシェア自転車。黄色の「ofo」やオレンジの「Mobike」のほかにも、白×赤、水色、黄緑色など、様々な種類のシェア自転車がある |