「The Cloud is the Network(クラウドがネットワークだ)」――。これが、VeloCloud Networks 共同創業者 兼 CEOのサンジェイ・アッパル氏が繰り返し発したメッセージだ。
「過去10年間、クラウドはITのあらゆる局面で重要だった。企業は自前のデータセンターを構え、自前でアプリケーションを運用し、自前でストレージを用意していたが、どんどんクラウドに移行している。いろいろなものがクラウドに代替されてきたわけだが、今は第4の局面だと捉えている。すなわち『The Cloud is the Network』。クラウドこそがネットワークの新しい規範となり、ネットワークはサブスクリプションベースのサービスとして消費されていく」
アッパル氏はこう述べたうえで、SD-WANについて、これまでのハブ&スポーク型のWANに取って代わる「今後30年間のネットワークアーキテクチャになると考えている」とした。
クラウドが“ネットワーク”に |
VeloCloud Networksの設立は2012年。製品を販売してからまだ2年半だが、導入実績は600社を超え、5万以上の拠点に展開されている。
SD-WANベンダーは他にもあるが、アッパル氏はVeloCloudの「ユニークなメリット」として、(1)クラウドベースなこと、(2)リアルタイムアプリケーションをサポートすること、(3)サービスプロバイダーのためマルチテナントアーキテクチャを採用していることの3点をアピールした。
VeloCloudを採用する大手サービスプロバイダーとしては、例えばAT&Tとスプリントの名前が挙げられる。
VeloCloudの概要 |
また、アッパル氏はSD-WANの今後の進化の方向性についても紹介した。
現時点ではまだ少ないが、今後SD-WANはIoT用途でも利用されていくことになると指摘。そのため、フォグコンピューティングにSD-WANを適用するための実験などを行っているという。
さらに、SD-WANはMPLSやインターネット、LTEなどの物理回線の違いを意識することなく、柔軟にオーバーレイネットワークを構築できる技術だが、LoRaWANやNB-IoTといったLPWAのサポートも進めていくとのことだ。