ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)傘下の米アルバ(旧アルバネットワークス)は2016年3月14日、両社の統合後初となるネットワーク製品群のアップデートを発表した。(1)企業向け無線ネットワーク管理ソフトウェア、(2)IEEE802.11ac Wave 2対応の無線LANアクセスポイント「Aruba 330シリーズ」、(3)2.5/5Gbpsと10Gbpsに対応するスイッチ「Aruba 3810スイッチ・シリーズ」の各製品を順次発売する。
16年第2四半期に発売予定の無線LANアクセスポイント「Aruba 330シリーズ」
(1)については、アルバのネットワーク統合管理ソフトの最新版として「Aruba AirWave 8.2」を2016年3月に発売する。最新版ではWi-Fi電波や利用の状況を可視化する機能が強化されたほか、Wi-Fi接続に関する問題を未然に予測するソフトウェアモジュール「Aruba Clarity」が新たに提供される。
Aruba Clarityは、AirWaveと連携してモバイル機器とWi-Fiとの関連付け、RADIUSサーバーへの認証、DHCP経由でのアドレス取得などを監視し、情報を収集する。これにより、ユーザーに影響が生じる前に問題点を予測し、迅速に回避できるようになるという。
また、合わせて認証基盤ソリューションである「Aruba ClearPass」も、機能を強化した最新版「Aruba ClearPass Policy Manager 6.6」を4月から提供開始する。個人所有のデバイスやIoTデバイス向けのポリシー作成が可能になる。
(2)の新アクセスポイント「Aruba 330シリーズ」は2016年第2四半期に発売予定で、USドル価格は$1,695。同社の独自技術により、マイクロソフトのSkype for BusinessやWi-Fi通話などの広帯域を必要とするアプリケーションを高品質に利用できるようにした製品という。また、Bluetooth Low Energyも搭載しており、ビーコンを用いた位置情報活用サービスも可能だ。
キャンパスネットワーク向けスイッチの新製品「Aruba 3810スイッチ・シリーズ」
(3)Aruba 3810スイッチ・シリーズは、現行のメタルケーブル接続で1/2.5/5/10Gbpsのデータレートをサポートする「HPE Smart Rate」ポートを搭載する。1Gbps超の高速通信が可能な11ac Wave2対応の無線LANアクセスポイントの導入に合わせてバックホールを増強する際に適した製品だ。56万円~(税抜)ですでに販売が開始されている。