【ワイヤレスジャパン】ダイアロジック、ユーザー端末に表示される映像品質を「見える化」する技術を開発

ダイアロジックブースでは、高品質なモバイル動画配信の新技術を中心に、「ビデオ」をキーワードに展示をしている。

「“video is the new voice”という新しい標語があって、これからは動画像も電話のように皆さんに利用してもらえる時代が来ます。そうなった時に、ビジネスを展開するうえで、様々な仕組みが必要になります」--。カナダのダイアロジック本社・シニアバイスプレジデントのケビン・クック氏はそう語る。同社は、ビデオ処理アルゴリズムおよび解析技術のリーダーシップだったオープン・メディア・ラボを買収し、現在はその技術をベースにしたモバイルビデオソリューションに注力している。

今回の展示の見所は、大別して2つ。1つめは、スマートフォン向けのマルチメディアコンテンツ配信用ゲートウェイ「Dialogic Internet Content Gateway」(ICG)を利用したソリューションだ。iPhoneやiPadユーザーの不満の1つに「フラッシュを採用したWebページが見られない」ということがある。だが、このソリューションを利用すれば、iPhoneでもフラッシュのサイトを見ることができるようになるという。日本代表の雨宮利広氏は「既存のネットワークの中に、ICGを1台入れることで、異なる技術を“ゲートウェイ”し、iPhoneでもフラッシュのサイトが見られるようにできる」という。

「ICG」を利用したソリューション

もう1つの見所は、ユーザーのビデオ体験品質(Quality of Experience:QoE)のデモンストレーションだ。携帯端末向けに動画像を配信する時、現在はその映像品質がよいか悪いかは誰も判断していない。だが、クライアントの立場で考えていると、自分達が携帯端末向けに配信しているCM等の映像が、ユーザーにストレスなく見られているかどうかは非常に気になるところだろう。それをデータ化した資料を受け取ることができれば、その後の映像配信に活かすことができる。

映像配信サービスにおいて、ネットワーク上のQoSの測定値は、ユーザーが体験するビデオ品質(見た目のクオリティ)とは一致しない。そこでダイアロジックでは、QoE技術を用いて、ビデオサーバーから配信される元の映像コンテンツの品質と、実際にユーザーの端末で再生される映像コンテンツの品質を高度な画像分析を行って比較し、その結果を見える化(グラフ化)するソリューションを開発した。これにより、ユーザーが実際に目にした映像コンテンツの品質が、クライアントが設定した許容範囲の品質だったかどうかが一目瞭然となる。雨宮氏は、「我々は技術の会社なので、今後もこのような新しい技術を積極的に開発し、マーケットに問いかけていきたい」と語っている。

QoEのデモ画面。携帯端末に表示されている映像品質が高ければグラフは安定しているが、悪い品質の映像に切り替えると急に右下がりになり、ハッキリと状態を認識できる

関連リンク

RELATED ARTICLE関連記事

SPECIAL TOPICスペシャルトピック

スペシャルトピック一覧

NEW ARTICLES新着記事

記事一覧

FEATURE特集

WHITE PAPERホワイトペーパー

ホワイトペーパー一覧
×
無料会員登録

無料会員登録をすると、本サイトのすべての記事を閲覧いただけます。
また、最新記事やイベント・セミナーの情報など、ビジネスに役立つ情報を掲載したメールマガジンをお届けいたします。