「ワイヤレスジャパン×WTP 2026」のKDDIブースでは、「AIとともに進化するネットワークで、社会課題を解決」をテーマに様々な展示が行われている。
なかでも来場者からの関心を集めていたのが、ミリ波の展示ブースだ。ミリ波端末とSub6端末で、動画配信サービスのドラマ全10話(約1.4GB)をダウンロードし、その速度の違いを比較・体感できる。
Sub6端末では1話のダウンロードに約5秒を要したのに対し、ミリ波端末では1秒足らずで完了することを確認した。新幹線や飛行機への搭乗前に空港や駅でドラマをまとめてダウンロードし、移動中に視聴するといったユースケースを想定しているという。

ミリ波とSub6を比較するデモ
ミリ波エリアを効率的に拡大する共用中継器も展示されていた。この中継器は、京セラの協力のもと開発されたもので、これまで事業者ごとに個別実装が必要だったフィルターや増幅回路を共用化。KDDIとドコモ両社のミリ波基地局からの電波を1台で中継できるという。

ドコモと共用可能なミリ波中継器
ユーザーセントリックRANで下りスループットは約3倍へ向上
6G時代に向けた「ユーザーセントリックRAN」の実証成果も紹介している。セル(基地局)を中心にエリアを構築する従来の「セルラー方式」から発想を転換し、「ユーザーを中心」に複数アンテナ・基地局を連携させてエリアを動的に構成するネットワーク構想だ。
KDDI総合研究所の敷地内にユーザーセントリックRANの実証システムを構築したところ、従来のセルラー方式では通信品質が低下しやすいエリアでも通信品質が向上することを確認。下りスループットは最大3.1倍まで改善したという。

KDDI総合研究所の敷地内にユーザーセントリックRANの実証システムを構築
海底ケーブルの知見をオール光に応用
KDDIは、日本列島および周辺の陸・海・空に低遅延な通信網とAI計算基盤を構築する「デジタルベルト構想」を掲げている。その中核を担うAPN(オール光ネットワーク)に関する研究成果も展示している。
説明員によると、「約40年にわたる海底ケーブルに関する研究開発の強みを地上向け光伝送に応用し、伝送容量を約100万倍へ拡張させている」。APNの普及促進に向け、事業者間やデータセンター間接続の実証に加え、データセンター内への適用も視野に入れた取り組みを推進していく考えだ。
そのほか、衛星とIoTデバイスの直接通信サービス「au Starlink Direct for IoT」に関する展示や、AIを活用したネットワーク運用の取り組み、AIを用いた通信エリアの最適化技術など、多彩な展示が並ぶ。KDDIの最先端技術に触れてみたい人は、ぜひワイヤレスジャパン×WTP 2026に足を運んでみてほしい。









