「UTMの機能と効果を実感してもらえる」
さて、今回発表されたセキュリティーレポート連携パッケージは、中小企業のセキュリティ運用を支援するものだ。
「セキュリティーレポート連携パッケージ」の概要。価格はオープン |
ウォッチガードの根岸氏は、「セキュリティは導入して終わりではない。日々どう運用していくかが重要だ。しかし、大手でも、ログを取るだけで定期的なログの確認は行っていないという企業が圧倒的に多いのが現状。ネットワーク担当者やセキュリティ担当者のいない中小企業の場合、セキュリティ運用は本当に難しいテーマになっている」と、中小企業のセキュリティ運用の課題を指摘。
そこで開発したのが、セキュリティーレポート連携パッケージである。セキュリティ運用で特に重要な5つのレポートを複合機の出力パネルから紙で直接印刷でき、セキュリティの状況を手軽に把握できるという。紙という慣れ親しんだメディアなので、ITが苦手な経営者にも分かり易い。
「セキュリティ製品は、どのような効果があるのか、実感してもらうのがなかなか難しかった。しかし、レポートを見ていただくことで、製品の機能と効果を実感してもらえる」と京セラドキュメントソリューションズジャパンのデモ担当者。
また、ウォッチガード・テクノロジー本社CEOのジョー・ワン氏は、「生産性向上のためのツールとしても非常に有効」と紹介した。「例えば、従業員の1人が1日の労働時間のうち30分ゲームをしているのなら問題ないだろうが、6時間となると、これはいいことではない」。レポートでは、従業員のWebアクセス状況も確認できる。
セキュリティーレポート連携パッケージのデモの様子 |
標準で出力できるレポートの種類は「拒否パケット一覧」「ウイルス検知」「コンテンツフィルタリングブロック」「クライアントごとのWebアクセス一覧」「REDブロック」の5種類。週次、月次のレポートを定期的に複合機から自動印刷することなども可能だ。
標準で5種類のセキュリティレポートを印刷可能。この5種類以外のレポートの出力にも対応できるという |
ウォッチガードはXTMシリーズの標準機能として、クラウドベースのセキュリティ可視化/分析ツール「WatchGuard Dimension」を提供している。このDimensionはウォッチガードが今、最もアピールしている機能の1つだが、京セラドキュメントソリューションズジャパンの古賀真氏によれば、「今後、セキュリティーレポート連携パッケージは、Dimensionとも連携していく」計画だという。