FUJITSU-MONAKAとNIVIDIA GPUが密結合
2つめは「次世代コンピューティング基盤」。富士通のCPUとNVIDIA GPUを密結合させることで、AI-HPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)をより進化させるという。
富士通CPUとNVIDIA GPUの密結合
富士通は、ArmベースのCPUシリーズ「FUJITSU-MONAKA」を2027年にリリースする予定で、今回の協業によって「NVIDIA GPUと密に連携するように開発する」(マハジャン氏)。ハードウェアだけでなく、両プロセッサの価値を高めるソフトウェアを共同開発。「ソフトウェアレベルでAIに最適化されたインフラを提供する」と同氏は強調した。
3つめは「カスタマーエンゲージメント」だ。
共同開発したAIインフラ/プラットフォームを通じて、顧客企業のAIモデル開発と活用を支援する。時田氏は「NVIDIAと富士通が共同で、パートナープログラムの提供も検討している」と話した。
まずは製造業や防衛産業、医療、行政、金融といった業界ごとにイノベーションを起こすAIエージェントを開発、提供。その先には「産業横断でイノベーションを起こすことを目指す」とマハジャン氏は意気込みを見せた。
AIインフラと日本のロボティクス技術によりフィジカルAI実現を目指す
その端緒として真っ先に取り組むのが、NVIDIAと共同開発したAIインフラと、日本のロボティクス技術の融合だ。AIロボティクス分野で優れた技術を持つ安川電機と、自律型ロボットによる現場革新を目指して「フィジカルAI」の開発、社会実装に向けた協業を開始する。
ファン氏も「日本はAIとロボティクス分野で世界をリードする人材と産業、そして革新の精神を兼ね備えている」とこの取り組みに期待。「新たな勝負を切り拓き、輝かしい未来を切り開いていきたい」と展望を述べた。