卸売業・メーカー向けAIサービスの開発も視野に
配送最適化AIに関しては、配送トラックの便数や積載率を考慮することで、物流・荷受コストを抑えた発注シナリオを作成できる。
例えば、曜日によって注文数が偏ると、ある曜日だけトラックの台数や作業負荷が集中してしまう可能性がある。AIが商品の売れ行きや納品スケジュール、物流能力などを理解し、「どの商品を何曜日に発注し、何曜日に納品するかを最適化することで、曜日ごとの物流量のムラをなくせる」(社家氏)。これにより、物流コストを約10%削減可能だとした。
配送最適化AIの概要
棚割最適化AIは、購買傾向を把握しながら、商品ごとの棚の大きさや位置を最適化する。売上や利益の最大化につながるレイアウトを自動で作成してくれるほか、従来は店舗スタッフが行っていた棚割パターンの作成作業を効率化できるという。
棚割最適化AIの概要
将来的には、CRP(Continuous Replenishment Program:小売店の在庫・販売データに基づき、メーカーが必要な商品を補充する仕組み)やCPFR(Collaborative Planning,Forecasting and Replenishment:小売・卸・メーカーが計画・予測・補充のすべてを共同で行う方式)を支援するAIサービスの開発にも取り組んでいく計画だ。