SDNでデータセンターを仮想化したBIGLOBE、インフラ構築時間を2週間から10分に短縮

NECビッグローブが、OpenFlowベースのSDNでデータセンターを仮想化したと発表した。サーバーとネットワークを一括制御できるクラウドコントローラにより、約10分でインフラを構築できるようになったという。

ステップ3でインフラ設計も自動化

さて、BIGLOBEでは前述の通り、3つのステップでデータセンターの仮想化を進めていく考えだが、最後のステップ3では何を行うのか。インフラの構築だけではなく、従来5日ほどかかっていた設計作業も自動化しようというのがステップ3の中身である。

「インフラ設計は人間がするものと考えられていたが、“やりたいこと”を決めるだけで自動で出来上がる、ネットワークの専門知識が不要なインフラを目指す」。最初の設計時だけではなく、サービス拡張に伴う再設計も自動化したいという。

ステップ3ではインフラ設計不要なデータセンターを実現
ステップ3ではインフラ設計不要なデータセンターを実現



その実現技術として紹介されたのが、OpenFlowによるパケット(ヘッダ)書き換えである。OpenFlowではパケットの中身を書き換えることが可能だ。この機能を用いることで、例えばサービス拡張に伴いファイアウォールを導入したい際には、OpenFlowで元の宛先をファイアウォールに書き換え、最終的に元の宛先に戻すことで、「サーバーは一切変更せずに、ネットワークだけで済む。このようにして設計不要なインフラを実現していこうと考えている」。

OpenFlowによるパケット書き換えを活用
OpenFlowによるパケット書き換えを活用

なお、BIGLOBEが今回採用した技術は今後、NECのOpenFlow対応ソリューション「ProgrammableFlow」にも反映されていく見込み。NEC 企業ネットワーク事業部 エキスパートの砂田圭一氏は、「NEC製品にフィードバックしていくなど、NECグループ全体としてソリューションを考えていく」と、このプロジェクトがOpenFlow/SDNに注力するNECグループ全体としての取り組みであることを説明した。

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