<連載>実践 生成AIの教科書の第4回では、テキスト生成をはじめとする主要な生成AIサービスを紹介します。なお、情報は単行本版執筆時の2023年12月時点のものであることを念頭に置いてください。
1.一般公開テキスト生成AIサービス
まずはChatGPTに代表されるテキスト生成AIサービスを紹介します。一般公開されているテキスト生成AIサービスを実際に自社のサービスに組み込む際には、それぞれの特徴を理解し、目的に適したものを選択することが重要です。
●ChatGPT
ChatGPTはOpenAI社によって開発された対話型AIサービスです。OpenAI社が開発したGPT(Generative Pre-Trained Transformer)モデルを元にしており、言語系生成AIブームに火をつけたと言える存在です。主にテキストベースの対話生成に重点を置いており、ユーザーからの質問やプロンプトに対して、詳細かつ情報に基づいた回答を提供することができます。テキストの要約、資料草案の作成、情報の検索など、多岐にわたる用途に利用できます。
●Copilot(旧Bing AI)
CopilotはMicrosoft社が提供するBing検索エンジンに統合されたAI機能です。OpenAI社のGPTモデルを使用しており、人に質問をするような文章での検索が可能です。また、生成された回答は、Web検索による情報源に基づいた回答となることが特徴です。
●Claude
ClaudeはAnthropic社が開発したAIです。同社はOpenAI社の元メンバーによって設立されました。ChatGPT類似の対話型チャットAIですが、内部に独自モデルを用いており、入力文字数(トークン数)や回答内容に違いがあります。
●Bard
BardはGoogle社によって開発された対話型AIサービスです。Google社が開発したPaLM2(Pathways Language Model)モデルを元にしており、ユーザーからの質問に対して自然な回答を返します。BardはGoogle検索と連動することで、よりリアルタイム性の高い情報源に基づいた回答ができる点が特徴です。