コルク、ソフトバンク、アスク、セーフィーの4社は2025年2月14日、実際の建設現場におけるリアルタイムデジタルツインの実現と活用の実証に成功したことを発表した。
同実証は、清水建設が建設中の相模鉄道鶴ヶ峰駅(横浜市)付近の立体交差工事の現場で2024年8月3日から11月27日にかけて行われた。
工事現場全体の状況をより詳細に把握するために、清水建設を含めた5社が連携し、施工現場のデータを仮想空間にリアルタイムで再現する「リアルタイムデジタルツイン」を導入した。 これは、コルクのBIM/CIMクラウド「KOLC+」で構築した現場のデジタルツイン上に重機や作業員の3Dモデルを配置し、ソフトバンクの高精度測位サービス「ichimill」で取得した誤差数センチメートルの位置情報と3Dモデルを連動させることで、リアルタイムな現場3Dを実現したもの。さらに、セーフィーのウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus」のリアルタイム映像を現実空間と同じ位置でデジタル空間上に配置させることで、視覚的に現場の状況を確認することが容易になったという。現場情報の収集にはアスクが提供する四足歩行ロボット「Unitree Go2」も使用した。
実証実験のイメージ
これらの技術により、現場に行かずとも施工の進捗や安全状況をリアルタイムで確認でき、迅速な意思決定が可能になったとしている。
今後、KOLC+上で立入禁止エリアを設定し、ichimillの位置情報を基に侵入を自動検知するシステムの構築や、今回の検証結果を山間部などの通信ネットワーク不感地帯でも応用するために、ソフトバンクの衛星通信サービス「Eutelsat OneWeb」(参考記事)の活用などの取り組みを行う予定という。