KDDI法人事業の成長戦略 「WAKONX」提供の狙い

法人事業の営業利益2ケタ成長を目指すKDDI。成長の核となるのが、ビジネスプラットフォーム「WAKONX」だ。WAKONXで法人事業をどう拡大させていくのか、話を聞いた。

KDDI ビジネス事業本部 プロダクト本部 次世代ビジネス開発部 部長 中島康人氏

KDDI ビジネス事業本部 プロダクト本部 次世代ビジネス開発部 部長 中島康人氏

――ビジネスプラットフォーム「WAKONX(ワコンクロス)」を今年5月に提供開始しました。これはどのようなものですか。

中島 KDDIの強みである通信をベースに、クラウドやデータ分析、AIなどを組み合わせることで、企業のDXをワンストップで実現することを目的としています。

WAKONという名称は、日本固有の精神を失わず、西洋の優れた学問や知識、技術を取り入れて調和・発展させていく「和魂洋才」に由来します。ICT業界では、AWSやグーグル、マイクロソフトなど海外のハイパースケーラーが存在感を発揮していますが、彼らのデータセンターやクラウドをそのまま日本に持ち込んでお客様に提供していたのでは、日系企業の価値を打ち出すことができません。

当社も含めて、日本は海外の優れた技術やサービスを取り入れ、独自にアレンジして付加価値を高めることを得意としています。WAKONXでは、そうしたところをお客様にご案内したいと考えています。

――WAKONXを提供されたのは、どのような理由からですか。

中島 これまでKDDIの法人事業は、企業の課題を解決するためのソリューションを提供してきました。しかし最近、個社単体では解決することが難しい課題が増えています。一例がカーボンニュートラルで、CO2排出量の削減は1社だけでは限界があり、業界全体あるいはサプライチェーン全体で取り組むことが必要です。

WAKONXは、お客様の投資負担が大きい領域は我々が共通インフラとして提供し、お客様が使いたいときに使った分だけご請求するという形を目指しています。一方、お客様が付加価値を付けて戦っていかないといけない領域については、我々がDXソリューションパートナーとして積極的にご支援します。こうした「協調」と「競争」を実現するための機能群として、ネットワークレイヤー、データレイヤー、バーティカルレイヤーを提供します。

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