「ソフトバンク株式会社という会社だけであれば、いつでも参加させていただきたい、と申し上げている」
ソフトバンクの宮川潤一社長兼CEOは、2024年2月7日に開いた2024年3月期第3四半期決算説明会の中で、IOWN Global Forumへの参加の可能性について、このように述べた。
宮川氏によると、グループとして参加するには、グループ内には様々な事業を行う会社があり、現状では契約上クリアしなければならない課題があるという。
ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮川潤一氏
ソフトバンクは2030年度に向けて次世代社会インフラの構築に取り組んでおり、ネットワーク領域では「All optical network」の全国展開を昨年10月に完了したことを明らかにしている。
従来の基幹ネットワークは、電気信号から光信号への変換が複数回が必要だったが、All optical networkではこの光電変換が不要。これまでと比べて、容量が10倍に拡張する一方、消費電力は最大10分の1に削減できる。「我々は、光電子結合と言っているが、IOWNでいう光電融合と同じような技術」と宮川氏は説明した。
All optical networkの全国展開を昨年10月に完了したソフトバンク
IOWN構想では、さらにこの光電融合を半導体の中まで広げていこうと計画しているが、「非常に賛同している。ぜひ頑張っていただきたい」とも話した。
このようにIOWNへの期待とIOWN Global Forumへの参加意欲を垣間見せた宮川氏だが、その一方でNTT法見直しに触れ、「NTTさんは腹を割って技術について本当に話し合える会社なのか」と釘を刺すことも忘れなかった。