NTT東日本は昨年1月、「地域の未来を支えるソーシャルイノベーション企業への転換」をキーワードに、地域DXを支援する「地域循環型ミライ研究所」を新設し、“非通信領域”にも力を注いできた。
同組織設立の背景には、「地球環境への配慮」と「大都市依存から地域ごとに自律する社会へのシフト」がある。「地球環境を保護しながら地域・企業が成長していくためには、地域循環型社会というスタイルを目指していく必要がある」とNTT東日本 代表取締役社長 社長執行役員の澁谷直樹氏は語った。
NTT東日本 代表取締役社長 社長執行役員 澁谷直樹氏
地域循環型社会の実現に向け、澁谷氏は「社会の課題解決」と「社会の価値創造」の重要性を訴えた。
NTT東日本が目指す「社会の課題解決」とは、遠隔医療による地域格差の是正やIoT等を活用した災害対策などの「安心・安全に暮らせる地域の未来」と、MaaSによる地域交通手段の維持やローカル5Gによるロボティクスの活用など、「人手に頼らない効率的な地域の未来」の実現を指す。
NTT東日本が目指す「社会の課題解決」
また、「社会の価値創造」については、遠隔営農指導の普及拡大や水産資源確保に向けた陸上養殖などの「一次産業が発展する地域の未来」と、地域特産品のブランド化やリモートワークを活用した地域移住などの「賑わいがあふれる地域の未来」の実現を目指す。