米プロセラが日本市場に本格参入、通信キャリアの課題に狙い

通信事業者などサービスプロバイダー向けのソリューションを展開する米プロセラネットワークスは今年10月に日本法人「プロセラネットワークス合同会社」を設立、12月8日に設立発表会を開催した。

カントリーマネージャーに就任した仁枝かおり氏によると、通信事業者へのヒヤリングを通じて1つのコンセンサスを得ているという。そのコンセンサスとは、「重要なのはトラフィックの中身を可視化し、サービスの階層化を図る」ということ。スマートフォンの普及などを背景にトラフィックが急増するなか、「帯域拡大への投資と収益のバランスをどう計画するかが通信事業者にとって一番の課題」となっているが、これを解決する道として「トラフィックの中身を可視化し、適切にコントロールする必要がある」との考え方が広がってきているのだという。

サービスの階層化とは、例えばYouTubeをよく観るユーザーに対してYouTubeのクオリティを高くする分、料金を上乗せするといった考えのことだ。ユーザーのトラフィックをリアルタイムに可視化し、パーソナライズされた形でコントロールすることで、このような一律の定額制から抜け出す料金プランも可能になる。また、より詳細にユーザーの利用特性が把握可能になることから、新サービスの開発などにも貢献するという。

米プロセラネットワークス 社長兼CEO ジェームス・ブレア氏 カントリーマネージャー 仁枝かおり氏

トラフィックの可視化とコントロールを支援するプロセラの「PacketLogicシリーズ」は、次の3つの製品から構成される。(1)「PacketLogic Intelligence Center」は高度なDPIによりトラフィックの中身をリアルタイムに可視化・解析、(2)「PacketLogic Subscriver Manager」は設定したビジネスポリシーに基づくリアルタイムなネットワークの最適化、そして(3)「PacketLogic Subscriver Manager」はOSS/BSSとの連携機能を提供する。

日本法人の設立からまだ2カ月だが、すでに評価機器の購入に至ったサービスプロバイダーもいるとのこと。仁枝氏は初年度の目標として「サービスプロバイダーの顧客10社の獲得」を掲げた。

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