NTTが世界初、耐量子安全性と通信効率性を持つ暗号プロトコル 一方向性関数のみで実現

NTTが、高い安全性と通信効率性を持つコミットメントを実現した。コミットメントとは、将棋の封じ手を電子的に実現する暗号プロトコルのこと。今回の手法は、コミットされたデータを改竄できない「頑強性」や通信効率性に優れ、しかも計算するのは容易だが逆算するのが困難な「一方向性関数」のみを用いた世界初の構成だという。

NTTは2023年11月2日に記者会見を開催し、高い耐量子安全性と通信効率性を持つコミットメントを実現したと発表した。

コミットメントとは、将棋の封じ手を電子的に実現する暗号プロトコルで、「コミットフェーズ」と「オープンフェーズ」の2つのフェーズから構成される。

コミットフェーズとは、送信者がコミット(送信)したいデータを暗号化して受信者に送ることを指す。「データが書かれた紙を封筒の中に入れて、受信者に送るイメージだ」とNTT 社会情報研究所 特別研究員の山川高志氏は解説した。オープンフェーズは、受信者が、コミットされたデータが正しいものなのかを検証するフェーズだ。「封筒の中身を開けるというイメージ」(山川氏)だ。

(ご参考)コミットメントとは?

(ご参考)コミットメントとは?

この両フェーズでは、コミットしたデータは後に公開するまでは秘密であるという「秘匿性」、コミットした後はメッセージを変えることが出来ないという「拘束性」が求められるという。

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