通信キャリア網のホワイトボックス化が加速 IP Infusion「OcNOS」快進撃の理由

通信事業者やISPで、ホワイトボックススイッチ導入が本格化しそうだ。NTTが自社開発OSを発売し、注目が集まるこの市場を引っ張るのがIP Infusionだ。2022年に売上を倍増させた理由とは。

ACCESS 取締役兼CTO 植松理昌氏

ACCESS 取締役兼CTO 植松理昌氏

「ホワイトボックススイッチ市場がようやく世界中で拡大し始めた」

そう語るのは、ACCESS 取締役CTOの植松理昌氏だ。子会社のIP Infusionが2015 年にネットワークOS「OcNOS(オクノス)」を投入し、世界中で販売。2022年度(2023年1月期)の売上高は前年比2倍超の53億円と(図表1)、半導体不足のなかで過去最高を記録した。「ハードウェアさえあればもっと売れる状況。まだまだ余力がある」と100億超えも視野に入れる。

図表1 IP Infusionの事業状況

図表1 IP Infusionの事業状況

ホワイトボックススイッチとはOSを搭載しないスイッチのことで、これにスイッチ/ルーターや光伝送の機能を具備するOSをインストールして使用する。ハード・ソフトを一体提供する従来型製品とは異なり、より性能の高いハードへの入れ替えや、ソフトの機能追加が容易になることで調達やシステム構築の柔軟性が増す。

これまでデータセンター(DC)を軸に導入が進んできたが、近年はNTTが自社網のホワイトボックス化を推進。この3月にはNTTが自社開発したOS「Beluganos」を発売したことで、より注目が集まりそうだ。

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