モバイルネットワークの体感品質を調査している英Opensignalは2023年4月26日、「日本の通信事業者4社を比較した最新のモバイル・ネットワーク・ユーザー体感調査レポート」の発行に合わせて、記者説明会を開催した。
今回のレポートでは、ビデオやゲーム、音声アプリの体感品質、ダウンロード/アップロード速度、5G利用率などの各項目について、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの国内4事業者を比較している。「ユーザーの体感を語るには1つのカテゴリーでは不十分なため、様々な側面から分析を行った」とOpensignal 分析担当バイスプレジデントのイアン・フォッグ氏は説明した。
Opensignal 分析担当バイスプレジデント イアン・フォッグ氏
ビデオの体感品質を数値化して評価する「ビデオ・エクスペリエンス」では、5Gに限定した調査と4Gを含む総合調査のいずれにおいてもソフトバンクが最高得点を獲得。以下ドコモ、au、楽天モバイルの順となった。
ビデオの体感品質では、ソフトバンクが高得点を獲得
ソフトバンクは、ゲームの体感品質を数値化して評価する「ゲーム・エクスペリエンス」についても、5Gに限定した調査と4Gを含む総合調査の両方で最高得点を獲得した。なかでも5Gに限定した調査では100点満点中89.1点と高得点で3社に大差を付けた。85点以上は「Excellent(素晴らしい)」に分類されるが、これは大多数のユーザーがネットワークの体感品質を許容できると考えていることを意味するという。
5Gゲーム体感でソフトバンクは高得点を獲得
ドコモは、ビデオの体感品質ではソフトバンクと僅差だったが、5Gによるゲームの体感品質では77.4点にとどまり最下位となった。
LINEやSkypeなど音声アプリの体感品質は、各社とも80ポイント台で明確な差が付かなかった。