「JANOG57」が大阪で開催 NTT・KDDIらが事業者間APN接続の取り組み披露

大阪で開催された「JANOG57」では、ネットワークの高度化に向けた最新の取り組みが共有された。NTTやKDDIらはAPNの事業者間接続に向けた技術を紹介。また、LLMがNETCONの過去問題33問中30問に正解した検証結果も示されるなど、運用分野へのAI活用に関心が集まった。

ネットワーク技術者や運用者のコミュニティ・日本ネットワーク・オペレーターズ・グループ(JANOG:Japan Network Operators’ Group)のイベント「JANOG57 Meeting」が2026年2月11日から13日にかけて大阪で開催された。ネットワーク運用に関する最新の取り組みや知見が当事者から披露され、活発な議論が繰り広げられた。

事業者間APN接続を支える光フェデレーション技術の2つのポイント

11日のプログラム「事業者をまたいで”つながるAPN”:フェデレーションとサブチャネルの取り組み」では、NTTドコモビジネス、NTT、KDDIらによるAPN(All-Photonics Network)を活用した事業者間光ネットワーク接続の取り組みが紹介された。

KDDI総合研究所の宮坂拓也氏は、AIの需要が拡大するなかで、地理的に分散したデータセンターや無線基地局などをつなぐ通信ネットワークの役割がさらに重要になると指摘。大容量、低遅延、低消費電力を兼ね備えたAPNによって、柔軟で高品質、レジリエンスの高いネットワークが構築されることが期待されるとした。

では、APNが単一キャリアだけでなく、クラウド事業者、データセンター事業者など様々な事業者を相互接続する横断的な接続基盤になるには何が必要なのか。その1つが光ネットワークフェデレーション技術だ。

APNを介して通信事業者、クラウド事業者、データセンター事業者などを相互接続する構想を図示。光ネットワークフェデレーション技術により事業者間で品質保証された光パスを動的設定することを説明。
事業者間APN接続のイメージと光ネットワークフェデレーション技術の概要

光ネットワークフェデレーション技術により、事業者間にまたがる光パスを動的に設定し、利用状況に応じた自律的な運用を可能にするアーキテクチャが実現するという。ただ、事業者間では機密情報にあたるトポロジー情報をそのまま共有することはできない。これを解決するための技術要素が「光リソース情報の抽象化」だ。トポロジーをエンドポイントの場所(地名)、ビットレート、利用可能波長などに単純化した属性情報として交換し、接続可否を判断する情報として扱うという。

そして、この抽象化された光リソース情報をもとに、最適なドメインを選択する「ドメインレベルのパス設計」も重要な技術要素となる。これにより、事業者間で光パスをオンデマンドに構築できるということだ。

抽象化された光リソース情報をもとに最適なドメインを選択し、異なる事業者間でオンデマンドに光パスを構築する仕組みを示す図。エンドポイント間のレイテンシ情報を用いた選択例を掲載。

「ドメインレベルのパス設計」の概要

KDDIらは、すでに2事業者間での光パス構築が可能であることを実証済み。今後、モバイル通信やデータセンターなど、個別のユースケースを想定した試験を実施する計画だ。

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