KDDIとKDDIエンジニアリングは2023年3月2日、衛星ブロードバンドサービス「Starlink」をバックホール回線として利用する車載型基地局と可搬型基地局を今春以降、全国に順次導入すると発表した。
Starlinkをバックホール回線として利用した車載型基地局
近年、自然災害の激甚化・長期化が増加している。災害発生時の情報取得・情報発信には従来のニュースサイトなどだけでなくソーシャルメディアを通じた動画も重要となっており、被災地域におけるデータ通信の高速化・低遅延化が求められている。
Starlinkをバックホール回線として利用した可搬型基地局
このような環境変化に対応するため、Starlinkをはじめ新たな技術の活用や設備の増強を通じて、被災地域などでも高速・低遅延なau通信の提供を目指している。
本基地局は、Starlinkの特徴である低軌道衛星との通信により、従来の静止軌道衛星を利用した基地局と比較して、高速・低遅延なau通信の提供が可能となる。
本基地局の衛星通信機材(左)と従来の可搬型基地局の衛星通信機材
また、使用する衛星通信機材は従来の車載型基地局・可搬型基地局で使用する衛星通信機材と比べて約5分の2の大きさ、約7分の1の重さで、持ち運びや設置が容易となるため、エリア復旧時間の短縮につながるほか、災害現場への運搬に必要な人員の稼働も低減されるという。