楽天モバイルが要望するプラチナバンドの再割当について議論している「携帯電話用周波数の再割当てに係る円滑な移行に関するタスクフォース」の第12回会合が9月26日に開催された。
楽天モバイル 代表取締役社長の矢澤俊介氏は、前回会合(参考記事:楽天モバイル社長「(妥協の)ポイントを見つけないといけない」 プラチナバンド再割当へ第2ラウンド)での予告通り、「妥協」案を提示した。
それは、エリア単位での段階的な移行、2024年3月から利用開始という案だ。
楽天モバイルが提案した段階的な移行のイメージ
楽天モバイルの提案の概要は次の通りである。楽天モバイルが事前に開示した開設計画に沿って、既存事業者は一定数のレピータ/フィルタ交換を実施し、楽天モバイルは2024年3月にプラチナバンドの利用をスタート。それ以降についても、楽天モバイルの開示計画をもとに1年ごと、あるいは半年ごとに、エリア単位でプラチナバンドの移行を進め、10年かけて段階的な移行を終了するというプランである。
「事業者間の主張だと平行線になってしまう。利用期間が後ろに寄っていかないよう、また楽天の主張寄りにもならないよう、総務省に行司役となっていただき、我々としては24年3月から第一弾として利用開始したい」と矢澤氏は述べた。
これに対して、「移行が決まった後は、お客様に迷惑をかけないかぎりで、速やかに移行の準備に入るべき」(NTTドコモ)、「空いた場所のブロック単位での有効活用は検討できる」(KDDI)と、ソフトバンクを除く既存事業者は、段階的な移行を容認するとの解釈が可能なコメントを行った。