高速モバイルデータ通信競争の行方~2011年はWiMAXが勝利!?

相次ぎサービスが始まった40Mbpsクラスの高速モバイルデータ通信サービス。LTE、DC-HSDPA、WiMAXの中で、ユーザーの支持を最も集めるのはどのサービスだろうか?

2011年は「WiMAXが優位性を発揮」するが、2012年以降は・・・

では、LTE、WIMAX、DC-HSDPAの中で2011年に加入者を最も伸ばすのは、どのサービスだろうか。一番有力と見られるのは、いち早くサービスを開始しているUQ WiMAXだ。

開始当初はエリアが限られていたことから加入者が伸び悩んだが、基地局倍増計画により2010年度末時点で1万5000局まで拡大する。また、WiMAX搭載パソコンやデータ通信カード、モバイルWi-Fiルーター「WiMAX SPEED Wi-Fi」など製品ラインナップも充実してきた。さらに「年間パスポート」「2段階定額プラン」「1日利用プラン」といった多彩な料金プランを揃えている。速度ではほぼ横並びの中で、エリアや端末、料金プランで“先行者利益”のあるWiMAXが「2011年の1年間は優位性を発揮する」との見方が業界関係者の間では大勢を占めている。

ただし、WiMAXの優位性が2012年以降も続くかどうかは疑問だ。

その理由の1つが、DC-HSDPAの高度化だ。DC-HSDPAにMIMOを実装することで84Mbpsの高速化を図る技術が、すでに3GPPで標準化されており、2011年中の商用化が予定されている。日本でもサービスが始まれば、下り最大40MbpsのWiMAXは、下り最大330MbpsのWiMAX2がスタートインするまで速度面で大きく引き離されることになる。

また、ドコモのXiも、2011年度末に県庁所在地級都市をカバーし、2012年度に全国主要都市にエリアを拡大する計画だ。2011年冬モデルからはハンドセット端末の展開も予定している。こうしたことから2012年以降、Xiの加入者は急速に増えることが予測されているからである。

月刊テレコミュニケーション2011年1月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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