KDDIの2011年3月期3Q決算は減収減益――「IS03」が牽引しスマートフォン100万超を見込む

KDDIの2011年3月期第3四半期の決算は減収減益だったが、スマートフォン販売が好調で年度末100万台超えを見込む。また、固定通信事業が黒字化を達成した。

KDDIは2011年1月24日、2011年3月期第3四半期の決算を発表した。営業収益は前年同期比0.5%減の2兆5719億円、営業利益は同1.3%減の3721億円で減収減益だった。だが、営業利益の通期見通しである4450億円に対する進捗率は83.6%と順調に推移している。

セグメント別では、移動通信事業の営業収益は同2.5%減の1兆9523億円、営業利益は同11.8%減の3596億円だった。2010年12月末のau契約数は3253万で、累計シェアは27.8%だった。11月26日に発売した「日本定番機能」を搭載したスマートフォン「IS03」が順調な滑り出しをみせ、第3四半期のみのスマートフォン販売は39万台だった。

田中孝司社長は、IS03の12月末までの初期動向について紹介。購入の年齢層は20代、30代で約3分の2を占め、男女比率は男性7に対し女性は3だった。「このような新しいデジタル機器では男性比率が圧倒的になるが、IS03は女性のお客様にもご支持いただいている」と分析した。新料金「ISフラット」の選択率は86%で、IS03へ機種変更したユーザーのデータARPUは約40%上昇し、「毎月割」等による音声ARPUの減少を緩和している。

「IS03」の初期動向

「au one Market」の利用動向は、IS03ユーザーの約8割がau one-IDを取得しており、順調に利用登録が進んでいる。田中社長が「禁断のアプリ」と表現した「Skype | au」は約3割がダウンロード。人気アプリランキングでも2位につけた。3割という数字については「当初内部で計画していた数字よりもダウンロードされた」という。

スマートフォンについては12月23日に発売したグローバルモデル「SIRIUS α IS06」に加え、高画質・防水対応の「REGZA Phone IS04」、コンパクトタイプの「IS05」も加えた多彩なラインナップを揃え、年度末には累計で「100万超」(田中社長)の販売台数を目指す。なお、米Verizon(ベライゾン)が2月から発売するCDMA2000方式に対応した「iPhone 4」の国内販売については「ノーコメントとさせていただきたい」と述べた。

一方、子会社のUQコミュニケーションズが提供している「UQ WiMAX」は、エリアカバーの充実やWi-Fiルーター等のデバイスの拡充、販売チャネルの整備等の複数要因の相乗効果で50万を突破し、52万4000契約となった。田中社長は「年度末80万契約の目標達成は可能」と語った。

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