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ノキアがクルマ向け通信「C-V2X」の取り組みを紹介、「2020年から実装開始」

文◎坪田弘樹(編集部) 2018.10.30

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ノキアは2018年10月30日、クルマ向けの通信規格である「セルラーV2X」の最新動向に関する記者説明会を開催した。自動車メーカーや通信事業者などで構成する「5GAA(5G Automotive Association)」の動向や、ノキア自身が手がける実証実験の成果などを紹介。2020年に予定されている車両への搭載に向けて、世界各地でトライアルが進んでいる。


セルラーV2X(C-V2X)とは、セルラー通信を使ってコネクテッドカーを実現するための技術を総称したものだ。車車間(V2V:Vehicle to Vehicle)、車両-道路インフラ間(V2I:Vehicle to Infrastructure)、車両-歩行者間(V2P:Vehicle to Pedestrian)などで通信を行うことを目的に、LTE技術をベースとして2017年に標準規格が策定された。


C-V2Xの概要


ノキアでCar2X 事業責任者を務め、5GAAのボードメンバーの1人でもあるウベ・プュッツラー(Uwe Puetzschler)氏によれば、「2020年までにこの技術を車両に実装する」ため、世界中でトライアルやPoCが進められているという。5GAAは「C-V2Xの標準化機関ではなく、C-V2Xを市場に導入すること」と同氏は話し、ユースケースの開拓やエコシステムの構築に注力していると強調した。また2020年には、LTEの次世代規格である第5世代移動通信システム「5G」の商用化も予定されているが、「5GもV2Xに適用する」計画だ。

C-V2Xの適用領域としては3つのターゲットが想定されているという。1つが「インフォテイメント」で、現在もカーナビゲーションシステムやITS等で実現されている情報/コンテンツ提供サービスが、さらに高度化されることが期待されている。

2つめは、交通の効率化だ。クルマとその周辺のモノ(歩行者や自転車、道路インフラ)が情報を交換することで、安全かつ効率的な移動を実現する。

そして最後が自動運転である。自動運転には主に、車両に搭載された各種センサーから得られる情報が使われるが、その範囲外の情報をC-V2Xによって得ることで自動運転の完成度を高めようとする取り組みも進んでいる。



ノキア Car2X 事業責任者 ウベ・プュッツラー氏(左)と、
ノキアソリューションズ&ネットワークス テクノロジー統括部長 柳橋達也氏


世界各地で進むトライアル
このC-V2Xには、2つのタイプの通信方式がある。近傍の車両同士が通信し合うような場合に用いられる「short range direct communications」(LTE-V2X PC5/5G-V2X PC5、以下「PC5」)と、複数のクルマが携帯電話基地局と広域な通信を行うための「Long range Cellular network communications」(LTE-V2X Uu)だ。

現在、近距離のPC5の領域では、5.8GHz帯のISMバンドを用いるDSRC(狭域通信)が主に使われているが、5GAAではこの近距離通信にもC-V2Xを適用すべく活動を進めているという。2018年前半にはワシントンとパリで自動車メーカーが参加したV2Vのデモも実施。下の図のように、PC5も含めた様々なC-V2Xのユースケースが検証された。



C-V2Xのユースケース


また、プュッツラー氏は、このほかにも多くのプロジェクトが各地で行われていることを紹介した。

ドイツでは、ノキアとコンチネンタル、Tモバイル等が、マルチアクセス エッジコンピューティング(MEC)技術を使った「Car2MEC Project」を実施。C-V2Xを使って車両に対して警告を伝えるほか、自動運転を支える技術の1つであるHD Map(3次元地図)の配信を行った。

また、イタリアとオーストラリア、ドイツを結ぶ幹線道路では、5G技術を用いてコネクテッドカーと自動運転車を実現しようとする「5G-CARMEN」と呼ぶプロジェクトも行われている。BMWやTモバイル、チップベンダーのクアルコムのほか、道路を運営する「ロードオペレーターも加わって進められている」点が特徴的だという。

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