12Kワイドビジョンや多視点スポーツ観戦――NTTドコモが考える5Gの未来像とは

NTTドコモは2018年8月22日、「docomo FUTURE STATION」を報道陣に公開した。

docomo FUTURE STATIONは本社ビル内にあるビジネスショールーム。5G(第5世代移動通信システム)の特徴である「高速大容量」「多数端末接続「低遅延」を活かした様々な取り組みを紹介する場となっており、「5G Vision」「5G Overview」「5G Experience」「5G with Partners」「5G Challenges」と5つのコーナーに分かれている。

「5G Vision」は、5Gならではの新たな視覚体験を提供する。東京・品川のNTTドコモビルに設置した4台の4Kカメラが撮影した映像をリアルタイムに合成・中継し、ショールーム内のワイドビジョンに配信するというもの。ワイドビジョンはソニーのクリスタルLEDディスプレイ数枚を組み合わせたもので、解像度は12K相当(1万1520ピクセル)。近くに寄ると、人や車、電車などの様子も鮮明に見える。

12Kの大容量・高精細な映像をリアルタイムに配信する

5Gによる伝送区間はショールーム内に限られるが、映像の合成処理などにかかる時間を除くと、遅延は1ミリ秒以下。これだけの大容量・高精細な映像を遅延なくリアルタイムに配信できるのは5Gならではだ。この技術を応用することで、例えばJリーグの試合を遠隔からでも会場にいるかのような臨場感で観戦することが可能になるという。

5Gの映像伝送に使われている基地局(右)と移動局(左)

「5G Experience」ではスポーツ観戦の新たなスタイルを体感できる。 2017年11月に行われた、元フェンシング選手の太田雄貴氏と2016年リオデジャネイロ・パラリンピックの車いすフェンシング金メダリストであるベアトリーチェ・ヴィオ選手による車いすフェンシングの試合を複数のカメラで撮影。手元のタブレットから、好きな視点に切り替えて観戦することが可能だ。

手元のタブレットで好きなアングルに切り替えて観戦できる

ショールームではこの試合会場が再現されており、それぞれのカメラと同じ場所にディスプレイを設置し、ディスプレイ越しに見ることで、会場にいるかのような感覚も味わうことができる。

ディスプレイ越しに舞台を見ることで、試合会場にいるかのような感覚を味わえる

「5G Challenges」は、中期戦略「beyond宣言」の「スタイル革新宣言」に盛り込まれた「empower+d」プロジェクトの一環として、様々な領域における展望を紹介している。その1つがヘルスケアで、「皮膚ガス計測による健康管理装置」のデモンストレーションが披露された。

手のひらをのせるだけで、アセトンとエタノールを同時に測定する

これは、手のひらをのせるだけで、アセトン(脂肪代謝の指標)とエタノール(飲酒の指標)を約13秒で同時に測定できるというもの。この装置を使って計測した人たちの中で、何番目に脂肪代謝が高いかも表示される。

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