「IoT向けLTE新規格」がいよいよ来年登場――カテゴリ0、カテゴリM、NB-IoTを徹底解説

IoT向けの新しいLTE規格が2016年から相次いで商用化される。狙いは端末の低廉化と省電力化だ。通信モジュールの価格が300円程度に下がる可能性も出てきた。

様々なモノがネットワークにつながることで多様なビジネスを生み出すとされるIoT(Internet of Things)は、移動通信市場で特に大きな成長が期待される分野だ。IoT向け料金プランの導入やIoT専業をうたうMVNOの登場など、携帯電話事業者の動きも活発になってきている。

とはいえ、IoTのユースケースの中で、通信手段に携帯電話が使われる領域は、当面はかなり限られるとみられている。現行のLTE/3Gによるサービスでは、IoTで求められる要件を満たせないからだ。

例えばIoTの主要なユースケースの1つであるセンサーネットワークやスマートメーターでは、通信量や通信頻度は小さいが膨大な数の端末から収集されるデータに対処しなければならない。通信料金や端末価格の大幅な低廉化は不可欠だ。ケースによっては電池で10年間動作させられる省電力性も求められる。

こうしたニーズを満たすために、携帯電話システムの標準化を行っている3GPPでLTEの拡張規格の策定が進められている。携帯電話事業者のビジネス領域を大きく広げることにもつながる、この「IoT対応LTE」の動向を見ていこう。


図表1 IoT向けの携帯電話(LTE)規格
IoT向けの携帯電話(LTE)規格

月刊テレコミュニケーション2015年11月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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